メキシコGPが開催されるエルマノス・ロドリゲス・サーキットは1963年に初開催され、2015年から23年ぶりに復活したサーキットである。
グランプリ復活の際にはヘルマンでティルケがデザインを担当し、使用されていない野球場のスタンドを観客席として利用している。

全長は4.304km、コーナー数は右10、左7の計17コーナーから成り立つサーキットである。
サーキット全長はカレンダーの中でモナコの次に短いサーキットである。

コースは長い2本のストレートから構成されるSector1、中速コーナーが連続するSector2、低速コーナーが中心になるSector3と各セクションでコースの特色が異なる。

コース最大のパッシングポイントはTern1とTern12の長いストレートの後のブレーキングポイントが抜きどころになるだろう。
またTern1はスタートポジションから811mと長く、スタートで失敗をすると大きくポジションを落とす可能性があり、逆に予選でポジションが下がってもスタートを上手く決めれば大きくポジションを上げるチャンスはある。

そしてコース最大の特徴はサーキットが標高2285m(富士山5合目相当)に位置するということだろう。
標高が高い影響で空気が薄く、ドライバーやチームスタッフは薄い酸素に慣れる為にトレーニングや事前に現地入りするケースが殆どだ。

そして空気が薄い為、ストレートでの最高速度は飛躍的に上がるが、ダウンフォース量は薄くなる為チームは長いストレートがあるにも関わらず多くのダウンフォースを生成するパッケージを持ち込む。

また冷却面ではマシン内部に流入する空気量が減る為、ブレーキダクトやサイドポッドの入れ口の面積を大きくする。
尚、タイヤとブレーキにおいては、長いストレートで冷やされた後にハードブレーキング痛みが速くなり、予選では十分にTern1で温まっておらずブレーキをロックさせるなどミスする可能性が高い。

また予選ではトラックエボリューションの効果が大きいと予想されるので多くの車が待機を選択するだろう。



Pirelliによる今週末のタイヤ選択は、C3がハード、C4がミディアム、C5がソフトと1番柔らかいコンパウンド選択となっている。

タイヤのオーバーヒートの可能性は低いと予想されているが使い方次第ではタイヤが壊れる可能性がある。

レース戦略としては昨年は多くのドライバーがミディアムからハードの1ストップ作戦を成功させており、今年も多くのドライバーがこの戦略を使用するだろう。



また今回のメキシコGP FP2では、PirelliとFIAがFP1を60分から90分へと延長し、2025年シーズンのタイヤ実走テストを実施する。

このセッションではタイヤのサイドウォールカラーがないテスト評価用タイヤが各ドライバー2セット配布される。
ドライバーは、Pirelliが指定したテストプログラムに沿ってロングランとパフォーマンスランを行い、感触をフィードバックする。

なお、FP1で若手ドライバーが走行した場合は、FP2でシートに復帰する正ドライバーに追加のミディアムタイヤが1セット提供される。
正ドライバーはFP2でPirelliのタイヤテストに参加すると走行距離が限られるため、追加の1セットを提供して通常走行でより多くのラップを刻めるようにする。



今週末は複数のチームが若手ドライバーのFP1起用を発表している為、まずはそのドライバー達がどの様な走りをするのか注目だ。

そしてレースとしてはマックス・フェルスタッペンとランド・ノリスのドライバーチャンピオン争い、コンストラクターズではレッドブルとフェラーリの2位争いに注目だ。
また前戦アメリカでRBはハースに6位の座を明け渡しており、RBがリアム・ローソンと角田裕毅の力で何処まで巻き返せるかも注目したい。