このごろ日本の伝統文化を題材にしたコミックが多いですね。
書道がテーマの『とめはねっ!』とか、百人一首競技かるたを扱った『ちはやふる』とか・・・。

歌舞伎が題材のコミック『かぶく者』が8巻で終わってしまって(なんか唐突ですっきりしない終わり方だったんですが)、ほかに出ないかなぁと思っていました。

そんなときに本屋で見つけたのが、嶋木あこの『ぴんとこな』。

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家柄が重んじられる歌舞伎界において、名門の御曹司として生まれたにも関わらず、実力のない恭之助。
歌舞伎とは無縁の家に生まれながら、実力のみで最底辺から成り上がろうとする一弥。
正反対の2人の男が、なんの因果か同じ女の子・あやめに恋をしたのが物語の始まり。
歌舞伎を愛するあやめに好かれたい恭之助は、コネなんていらないから実力が欲しいと悔し涙を流す。
あやめの目の前で主役を張りたい一弥は、名門の養子になろうと・・・?

TBS系「王様のブランチ」で大絶賛!!とのことですが、関西では「せやねん!」を放送しているので見られません。だからどう絶賛されているのか、知りません。

でも、情報番組で絶賛されているという評判を抜きにしても、おもしろいです、このマンガ。
恋愛マンガの舞台設定がたまたま歌舞伎界だった、というのではなくて、歌舞伎の演目や登場人物のことについてもきちんと書かれていて、これを読んで「歌舞伎、観てみようかな」と思う人も多いんじゃないかと思います。
少女マンガだからということもあるでしょうが、絵は『かぶく者』より断然いい、です。

ただ、本屋で置かれているのが少女コミックのコーナーなので、買うのがちょっと恥ずかしいです。
読み始めたとき、すでに第5巻まで出ていましたが、1巻ずつ買うのがなんか恥ずかしくて、5巻まとめて大人買いしてしまいました。


この『ぴんとこな』、平成23年度の小学館漫画賞(第57回)の少女向け部門を受賞、とこの前買ったビッグコミックに載ってました。おめでとうございます。