新日本関係で小ネタを2つ。洞察どうのという話ではないので、てきとうに読んでもらいたい。前回フルパワーを出しすぎた。


①アーンスト・アンド・ヤング・ビジネスイニシアティブ株式会社

前回でも大いに触れたが、注記を見ていると不思議な会社があるのが分かる。

ビジネスイニシアティブとかゆう、まったくそのイメージが湧かない会社である。新日本監査法人との関係は、新日本が開発したソフトウェア(システム)を当該会社に(多分)簿価譲渡して、その利用料を支払っているっぽい。

なおこの会社は会社公告を出しているのでBSのみ確認できる。BSの規模に比して剰余金の変化が著しく僅少なことから、費用に見合った収入を請求しているだけの機能会社と推察される。各種引当金がまったく無いことから多分従業員はいない(本体からの出向くらい)実態の無い会社とも推察される。また、繰延費用の償却状況から、2010.6期の期首頃に設立された会社と分かるので、業績が傾きだした頃に急遽10億円程度を有して設立された「ワケあり会社」と結論付ける。

しかし、何の意味があるのか?こんなスキームにしたところで、新日本単体のBSが軽くなるが、実際の営業費用が軽減されるわけではない(実態の変化が無いのだから、当たり前の話)。まさか、監査の入らない子会社に色々させているってことは無いだろう(あったら大変だ)。


世の中には経理財務やシステム機能に特化した子会社を作るなど珍しくはないので、百歩譲ってその流れ(シェアードサービスとか)だとしても、しっくり来ない。この会社の存在意義と真の設立趣意を誰か教えて欲しい。


②大変に残念なこと

新日本のHPから2009年度(2期前)の決算書をダウンロードしようとしたら、なんとファイルがぶっ壊れていらっしゃる。ここまでステークホルダー軽視の会社も珍しい。誰も見ないから誰もクレームをつけないのか。クライアントにディスクロージャーを指導する一方で、自社のがこのザマではなんとも説得力が。。。

私のような監査法人マニアもたまにはいるので、各社ともにディスクロージャーサイトの改善とIR努力を行って欲しいものだ(社外にInvestorはいないので、Investors Relationsは不要なのかも)。