トンナン尾道ライブに向けて
「尾道でどこへ行ったらいいか教えてください」
と、よく言われるのですが、尾道に住んでたのが18年、東京に出て来て35年、というわけで、他の町と比べて時間が止まったようなゆっくりとした流れがあるとは言え、駅前も店も昔と全然違ってて、実はほとんど今の尾道を知らないというのが正直なところです。
山陽本線尾道駅の裏のどこでもいいから階段を登って行けば、どこからでも情緒溢れる町並みが広がってますし、海岸通りを歩けば、ほんのり潮風の匂いと冬でも天気さえ良ければぽかぽかとしたのんびり感が味わえます。
古い寺を巡り野良猫と遊ぶのも良いですし、最近は古民家を改造したおしゃれなカフェがあちこちにあると聞きます。
僕の知ってるのはそれくらいかなぁ(笑)。
うーん、、、なので、、、、久しぶりに帰った時にこの店行けば
「あ〜、帰って来たな」
と思い出せる、昔からよく食べに行った故郷の味を紹介しますね。
まずは、なんと言っても、萬来軒!
子供の頃、日展やらなんやら展覧会への出品で母がキリキりしてると、必ず父親と避難して来た中華屋さん(笑)。
ここのラーメンが大好き!
そして、友人と分けてでも、必ずチャーハンを食べてください。
絶品です!
「ラーメン、チャーハン、リャンガー!」
注文取る店員さんの声に乗せられて、勢いで食べれちゃう。
土日は営業時間に注意です。
そして、祖母の家の近所。
こちらは幼い頃から萬来軒よりさらによく連れてってもらってた、まさに思い出の味、朱華園。
先代からレシピを教えてもらえず、でも必死の思いで尾道を代表する味を守り抜いて来た店主の方が、最近体調を崩され、次世代へ味を引き継ぐことができなかったという理由で、6月に予告も無く突如閉店。
全国ニュースにもなる騒動となりました。
もう、僕はこれが残念で残念で、もう尾道帰りたくないと思ったほど。
先代と同じく味を守り抜くことに大変厳しい方のようで、朱華園リスペクトラーメン店はいくつかあれど、どこもやはり微妙に味が違う。
もう、2度とあの味を食せないのかと思ってたところ、隣町においしい店がるとツイートで見つけて行ってみました。
中華そば、しんたく。
ラーメンの見た目は朱華園と同じ。
で、ひと口目を食べると、
「うーん、やっぱりちょっと違うかな」
と感じたのに、食べ終わる頃には
「いや、これはこれで美味しいかも」
と思い、2日目には完全に朱さんの味が上書きされたという、驚きの店。
さらに、朱さんの隠れた名物焼きそばの味は、完全に同じ。
基本は薄い塩味で、特製ソースを好みでかけて食べます。
朱華園で20年働いた方が出したお店だそうで、まだ歴史は浅いようですが、今まで食べた尾道以外の尾道ラーメン、朱さんリスペクト系では文句なしに僕は一番好きです。
だけど、、、問題は、ちょっと遠い。
それでも、何人かでカーシェアリングして行くとか、帰りの新幹線を福山から乗るとか、チャンスがあればぜひ行って欲しい店。
さて、尾道に戻り、ライブ前に海岸通りをぷらぷらするなら、からさわのモナカをどうぞ。
天気が良ければ店の前のベンチで食べたいところ。
寒ければ、店内でクリームぜんざいをどうぞ。
さて、夜になりました。
尾道の店は閉まるのが早いので要注意ですが、夜でも絵になる町、新開をぷらぷら歩いて、
宮徳へどうぞ。
ここのせいろ寿司、地元民の通称「ぬくずし」は絶品!
値段は張りますが、他では食べれない味です。
でも、ちょっとリーズナブルがいいなという方のために、最近教えてもらった店を紹介します。
うどんなら、同じく新開の風月へどうぞ。
透き通ったスープが西日本ならでは。
東の人には何としてもこの味を知っていただきたい。
店内の「パヒュームですっ!」も見て来てくださいね。
そして、最後に紹介するのは、週末の夜しかやってないお好み焼き店のぐち。
地元民しか行かないような店構えですが、最近は評判を聞いて外国からのお客さんもいっぱい。
先日、みなさんに紹介しようと訪ねたら、
「ごめんねー、麺なくなったけぇしまいじゃ」
と、21時くらいで帰されてしまいました。
次回、リベンジ。
さてさて、どうでしたか?
「全部知ってる〜、もっといいとこ知ってる〜」
って感じでした?(笑)
ま、尾道は、とにかくぷらぷら歩いて、自分だけの「知っている」を見つけるのが楽しいとこだと思います。
どうかみなさん、よい旅を!!