突如始まった部屋の模様替えからの大掃除で..この土日の二日間をマルマル費やす事になってしまったんですが...その際に、部屋の片隅から埃りまみれででてきたのが、この木彫りの兎(全長30cm)。名前は「ホワイリー」。
可愛い孫の「うさぎのお人形さんを作って欲しい」のリクエストに応えるため.. 当時、70歳を超えてなお現役大工であるおじいちゃんが、一片の角材から掘り出した入魂の作品である。
頼んだ側としてはミッフィーのような愛らしいものをイメージしていただけに.. これが届いた時の衝撃は相当のものでしたが..そこはそれ。大好きなおじいちゃんが作ってくれた人形である。ものすごく大事に可愛がって片時も離さずでしたが..
一緒に寝たいとベッドに持って入っては..寝返りの度に、ゴツンゴツンと頭をうつもんで.. いつしか、部屋の片隅に追いやられる羽目になってしまい..あれから、早12年の歳月が流れたという次第。
あまりの写実性と無表情な面構えに「これは子供のおもちゃやないがな!」と、当時は笑ってましたが.. 今こうして、まじまじと眺めてみると、なかなか味わい深い顔しとるなあと..思うもんで。
毎日お水をあげておがんどるんで、おやじの事は別に忘れた訳やないんですが... まあ、ひょんな事から出てきて、綺麗に埃も落としたこちゃし.. 今年はこいつをどっかに飾って一年過ごしまっかいなあ。
にしてもあれや。
彫刻家でもなんでもないただの一介の老大工がこんなもんを彫れるんでっせ.. ホンマ昔の職人ってのは恐るべしやと思いますなあ
