今週は先週の話の続きで...   「フォーク酒場」なるところに連れて行かれたお話ね。

 

んでね。このフォーク酒場なるものがどういうお店かっちゅうとね...

通常の居酒屋さんにステージがあって、そのステージ上には楽器...  ギター・ベース・ドラム・ピアノ.. なんかが置いてありましてね。お客さんは順番にステージに上がってその楽器を自由に使って演奏し、ご自慢の腕をご披露できる.. というシステムのお店でして...

これがまた働き盛りにして...  1960~70年代というフォークソング全盛時代に青春していた...40代~50代をターゲットに大流行りなんかしとるんですが...

そんなお店にですなあ。会社の大先輩に連れられて行った訳です。

いやあ... これ..焦りましたなあ。

いやいや..いきなり演奏するぞ!と言われても..何のリハも打ち合わせも無い訳で.. しかもこのどう考えても素人な面子で人前でご披露するのはもうたまらなく恥ずかしい限りな訳でと...激しく尻込みしながらそのお店の扉を開いた訳なんですが...

したら、なんとそのお店は.. 貸切の個室がついとりましてね。まあまあ.. いきなり人前ってのもなんだから、まずは緊張をほぐしてもらうために個室でリハをやろうとの段取りになっていて.. これで、ほっと安堵のため息をついた訳なんですが..

この貸切個室.. これがまた良く出来とりましてね。通常のスタジオのような防音設備の部屋なんですが、スタジオと違うのは「飲み食いが出来る」という事で.. 逆に言えば.. カラオケボックスののカラオケマシーンの代わりに楽器とアンプがあるっちゅうた方が一般には分かりやすいですかいなあ。

んでね。この貸切個室で.. その大先輩によって招集された3名を含む総勢4名によるギター片手の宴が始まった訳なんですが..

いやあ。これ..盛り上がったですなあもんのすごくねえ

いや僕もね。ギターを弾くのは好きな訳ですよ。実際の所ね。

んでもね。人前でご披露するほどの腕もないのは無論ですが.. 家でジャガジャガ掻き鳴らして思う存分歌う事なんて.. 今の日本の家庭事情ではできん訳ですよ。家族からのブーイングは勿論.. ご近所さんへのご迷惑もありますんでね。

ところがですなあ。この貸切個室では、んもうそりゃ旨い下手なぞ関係なしに、思う存分、ギターを掻き鳴らしつつ大声張り上げて歌いあげれる訳ですよ。しかも、ふかふかのソファーにどっかと腰下ろし、好きに飲み食いしながら!!

これねえ.. もう楽しくてねえ。歌いましたなあ.. フォークソング!!

かぐや姫、風、吉田拓郎といったいった王道路線は当然ながら...ニューミュージックと呼ばれた、松山千春、オフコース、アリス、中島みゆき、ユーミン....  ちょっとマニアに.. 五つの赤い風船、大塚まさじ、高石ともやとナターシャセブンといった関西フォークも含めて、これでもかこれでもかと続く宴!

気づけばあっという間に3時間が過ぎてましてね。

いやいや。もう喉も指もボロボロなんですが.. それでも楽しくってしかたないから参加者4人全員がギターから手を離さん状況でね。いやいや... フォークソング恐るべしと思ってたんですがね..

そんな宴もたけなわな頃に.. その大先輩が恐ろしい事を言い出したんですよ。

「さあ君達.. ぼちぼちエンジンも温まったし.. そろそろ向こうの客席のあるステージで歌おうじゃないか!」

っどっしぇ~~~! い..いっ..今からですかあ~~!!!

この恐ろしい一言をきっかけに、今までの愉快な宴が、地獄のリハへと一変する事になるんやけど.. 長くなるんで..今日んところはこの辺で。

ではでは。また来週~。