200系ハイエース ヘッドライトカスタム バルカンライト移植加工
当方としては専門外なのですが、ヘッドライトの
ワンオフ加工の依頼がありましたので紹介させていただきます。
内容はいわゆるバルカンヘッドライトの移植です。
クルマのカスタムにあたって、ヘッドライトの加工は
インパクトがありますよね。
とくに夜間などは光ってる部分しか見えないわけで、
暗いときにアピールするにはもってこいだと思われます。
実際の加工にあたっては、不慣れなせいもあり
ちょっと時間がかかってしまったのですが
できあがりの状態は純正からかなりイメージが変わったので
お客さまにも満足いただけたようでなによりです。
早速ですが画像はこちら。
ヘッドライト単体での画像です。
車体に取り付けた画像です。
どうでしょうか?
ちなみに加工内容としては以下のようになります。
(1) F50シーマタイプのヘッドライト移植
ロービーム用
このユニットはH4ハロゲンのため併せてHID化
純正の光軸調整レベライザーの動作位置に埋め込みました
(2) イカリング付きHIDプロジェクターランプの移植
ハイ/ロービーム用
装着位置は純正のウインカー部分となります
(3) ウインカー位置変更
純正ウインカー位置に(2)のプロジェクターを移植したため
ウインカーはライト下部に移設しました。
(4) 上記移植に伴う各種FRP製専用カバーの製作
このカバー製作が当方の本業に近い作業なんですが・・
物がモノだけに初めてで色々勉強になりました。
また、今回は実施しませんでしたが、これとは別にバルカン位置にCCFLリングの
埋め込み加工をオーダーいただきましたので後日、再度加工予定です。
イカリング埋め込みそのものは上記加工時に意識していたので
比較的簡単な作業になる予定ですが、
FRP製カバーの形状変更が必要でこっちが大変かな・・・
というところです。
今回、インターネットで調べて知りましたが、
この手の加工はたくさんの業者さんが施工されてるみたいですね。
なのでボクがここであえて書くほどのことはないかもしれませんが
せっかくなので少し製作の様子を紹介してみます。
まずはバルカンユニット(移植用のヘッドライトユニット)の入手方法です。
本来ならニッサンのF50系シーマの純正ヘッドライトを分解して
内部のバルカンユニットを取り出すのがいいみたいなんですが
問題はコストですね。
加工のために入手するには新品のヘッドライトの価格がちょっと高いですよね。
なので社外品で「それ用」の部品が販売されてたりします。
今回はこの社外品ユニットを使ってみました。
特にコストを抑えたい場合や、DIYで加工される方にはオススメかも。
ヘッドライトを分解して・・・
位置はこの辺りにしました。
同様にハイビーム側も加工します。
この移植に必要なステーはFRP製で製作しました。
FRPで製作するメリットは三次元的な曲面をもった形状にできることですね。
デメリットは時間がかかりすぎることでしょうか・・・
そしてこの仮加工したヘッドライトを車体に装着して
光軸などの角度調整後、ガッチリ固定します。
次にFRPでカバーを製作します。
というか、アラが見えないようにうまく穴あけ加工すれば
このカバーは不要な気もしますが、そこはそれ。
カバー装着を前提にすれば加工の自由度があがりますので
このあたりはコストや納期を考えて決定すると良さげですね。
純正のメッキカバーにかぶせて使用するものです。
製作途中のためサフ仕上げになっていますが、
実際には黒く塗装して使用します。
サラっと完成状態になってますが、ここまで形にするのに
結構な手間と時間がかかってしまいました。
あえて周囲のメッキ部分を残すような形状にしてみました。
色はツヤ消しブラックにしましたが
もしかしてカーボン製だともっとカッコよくなるかも、ですね。
ちなみに加工前の純正ヘッドライトはこんな感じです。
内部をブラックに塗装したのと、バルカンユニットの移植により
だいぶイメージが変わったのがお分かりいただけると思います。
あとはクリアカバーを組み付けて、
車両側の電気的な配線を変更して完成となるわけです。
そうそう、ウインカーはこの位置になってます。
ヘッドライト下部に仕込んであるのが確認できると思います。
本当なら、ウインカーのLED化などもあわせて加工すれば
もっとカッコよくなりそうな部分ですね。
・・・といった感じで製作しました。
加工の際に苦労したのは、なんといっても装着位置の調整です。
なにぶん、車両側の裏面のクリアランスがほとんどないので
実際には自由度が思ったほどないので、
位置決めには結構頭を悩ませました。
そして、何回もヘッドライトの分解・組み立てを
繰り返したので、ヘッドライトの分解(専門用語ではカラ割りというらしいですね)が
ちょっと得意になりました。
ボクとしてはこれが一番おおきな収穫で、大変勉強になりました。
そして、取り付けて光らせたとき、純粋にカッコいい、と思いました。
こればっかりは実物を見ないと伝わりにくい部分なのが残念。
ということでバルカン移植、オススメです。