つぇんちーせんちゅりーぼーい
- 浦沢 直樹
- 21世紀少年 下 (2) (ビッグコミックス)
先ごろ、遅ればせながら、
20世紀少年の(最終刊と一個前は21世紀少年だけど)最終刊を見た。
友達は誰なのか?
さまざまに張り巡らされた複線は回収できるのか?
そしてなにより話の結末はどうなるのか?
ハラハラしながら読み始めた。
結論から言うと、
なんだあれ!
もうねーなんていうか、妄想劇場というか、浦沢直樹からの
「わかるでしょ?あれ?わかんない?
じゃあいいよ。わかる人だけのために書いてるから。
わからない君みたいな糞蟲みたいな君は置いていくね!」
ってのが透けて見えてきそうなんだけど、俺だけ!?
高校2年くらいに、浦沢直樹の『Monster』が完結になったときも、
友達の間で、「意味わからん!なんだこれ!?」って話題になったけど、
その時僕は、インテリぶりたくて、
「あれ?みんなわかんない?僕はわかったけどなー。
よく読み込んだらわかるよ。いやー『Monster』って本当にいいもんですね。」
と、水野晴郎ばりに、美少年のオチンチンをなぶりながら言ってたけど、
今、白状するわー、
『Monster』もまったく意味わかんねーよ!
インテリぶりたくて、判った振りしてました、ごめんなさい。
何度読んでも最終的に意味がわからなかった、ですごめんなさい。
嫌がる美少年のオチンチンをなぶって、ごめんなさい。
あの風呂敷を広げるだけ広げて、
全く回収せずにそのまま雨ざらしにして放置ってのは
もう、浦沢直樹の十八番だな。
なんかあの大胆な広げっぷりを見るだけでも、
浦沢作品を見る価値がある。
けど、浦沢直樹を否定する気には全くならないのは何故だろう?
『Monster』も『20世紀少年』もほとんど、
結末は意味がわからなかったけど、
話の途中では、ハラハラドキドキしてとても面白かったし、
マンガには無い展開の鋭さと、情緒、作品性が滲み出ている。
げんに、『PLUTO』も読んでるしね。
浦沢先生、
これからもハラハラドキドキの作品と、
凡人の僕には、とてもじゃないけどわからない結末の
作品を書き続けてください。
なんか皮肉っぽく見えるけど、本当にそう思うんだから仕方ない。