最近、雇用保険関係の助成金申請手続きを承りました。
顧問先の建設会社の社長から、従業員に安衛法に定める特別教育を
受けさせたいけど、というお話をお伺いしました。
調べると、「建設労働者確保育成助成金(技能実習コース)」の対象です。
それではと、事前に計画書を提出しておき、受講後にいざ、申請書を
提出しようとしたら、まあ、添付書類の多いこと。これには少し(゚д゚)!
労務管理や給与計算を当事務所で承っているので、これららについては
良いのですが、訓練受講証明書や払込んだ領収書の提出をお願いすると
「そんなものは無い。」と社長の一言。
あれれ、それではと、これらの発行を訓練の委託先へ依頼すると、
先方 「ご要請があれば必要に応じて出しています。書面で請求して下さい。」
当職 「そちらは労働局登録の教習機関ですよね。」
先方 「そうですが、受講される皆様、それぞれ事情が違いますから…。」
かくして依頼文書を作成し、返信用封筒を同封してお願い。
あらら、(゚д゚)!
申請に必要な書類が多いうえ、受講証明書類を取得するにも一定の手続きが
必要というのでは、従業員が数名で、総務担当は社長さん、という会社では、
なかなか申請までたどり着きません。
しかも助成金を受けるためには常に書類提出の期限がついて廻ります。
どれか一つ、時期を逃せば受給できません。それも又、神経を使います。
体力が決して強くない、小さな会社ほと助成金が有効なはずですが、
体制が整わないと、やや複雑とも思える書類の収集や申請書類の作成、
提出時期が申請のハードルになってしまいます。勿体ない話です。
雇用関係の助成金は様々なものがあります。社労士を有効に使って欲しいなぁ、
と思う一方、それにしても、とも思う次第です。
建設労働者確保育成助成金(技能実習コース)支給申請に必要な書類のリストです。
ご参考まで
1 建設労働者確保育成助成金(技能実習コース 経費助成、賃金助成)支給申請書」
2 支給要件確認申立書
3 受講者名簿及び建設労働者確保育成助成金(技能実習コース 賃金助成)の助成金支給
請求書内訳書←登録教習機関の受講証明が必要
4 登記事項証明書(写し)
5 建設業許可番号がわかる書類(建設業許可通知書の写し)
6 労働保険(雇用保険) の納入告知書の写し
7 受講者全員の雇用保険被保険者資格取得等確認通知書
8 支払方法・受取人住所届
9 受講日を含む月の賃金台帳 (要原本証明)
10 受講日を含む月のタイムカード又は出勤簿の写し
11 労働条件通知書の写し
12 就業規則、賃金規定の写し
13 登録教習機関に委託実施した場合の領収書の写し
申請の様式は比較的コロコロ変わる印象です。
1、3については29年4月1日に、2については、29年10月23日に変更です。
従前のものを取り繕って使用できないことが多いので注意です。