やわらかな夕空に映える淡いピンク。摘んで帰ろうと思った桜の花に手を伸ばせなかったのは、きっとあなたを思い出したから。朴訥を押してやっと言えたたわいのない一言に、あなたが見せてくれた笑顔は桜色の春風。心地良い穏やかな風に、いつまでも吹かれていたい。
- 前ページ
- 次ページ
やわらかな夕空に映える淡いピンク。摘んで帰ろうと思った桜の花に手を伸ばせなかったのは、きっとあなたを思い出したから。朴訥を押してやっと言えたたわいのない一言に、あなたが見せてくれた笑顔は桜色の春風。心地良い穏やかな風に、いつまでも吹かれていたい。
あなたが辛く苦しい時になんにもしてあげられない。上手にあなたの気持ちをわかってあげることさえできない。本当は誰よりもあなたの近くにいたいのに。
帰り道、暗いオレンジとくすんだ濃い青色のグラデーションの空に見えたのは胸が痛くなるような下弦の月だった。もしも言葉が風だったら、子守歌のようなやさしい風であなたを包んであげられたはず。そして、あなたの心をほんのちょっとでも癒やしてあげることができたと思うのに・・。


