初めの、神々は、スカイズとアースとを創造した。
アースは虚しい四維なき地であり、暗やみが深淵の面にあり、神々の斉一気息が淼(びょう)の面を漂っていた。神々は一同に「ひ〜か〜り〜」と咏い、お光さまが立ち、眩み、いた。暗やみを射しこみ、砕いたお光さまを、神々の片目は、これを見、これを吉、としたが、暗やみからお光さまを切り離す必要はあった。神々は切り離したのであった。神々はお光さまをヨムと呼び、暗やみをライラと呼んだのち、夕べについだ朝が訪れ、第一のヨムであった。
神々は一斉に詠んだ。「淼に一天を。水と水とを分けよ。」と。淼は水と水とで分けられたのであった。神々は、このように一天をなし、下一天の水と上一天の水とを見分け、斯くなった。その一天は「おおぞら」と神々に呼ばれ、夕べについだ朝が再び訪れ、第二のヨムであった。
神々は声を上げた。「おおぞらの下にある水よ!この一箇所に集まれ。涸れた床を露わにせよ。」と。斯くなった。涸れた床を「りく」と呼ばれ、集まった水を「うみ」と呼ばれ、神々の片目は、これを見、これを吉、とした。神々の歌が、また宙に響き渡った。「アースよ!自分の上に草を生やせ。果樹を生やせ。ただし、ただし、混ざるべからず。適種適所ゆえんなり。」と。斯くなった。アースは歌に順い、それぞれの種を持つ草とそれぞれの種を持つ実をつける樹を分け、生やした。神々の片目は、これを見、これを吉、とした。夕べについだ朝が訪れ、第三のヨムであった。
神々はささやく。「一天のおおぞらに光沢物あれ。昼のヨムと夜のライラを見分けるために光るべし。それらに潜んでいるのは季節や日や年などの時間(タイム)の、艶やかな象形文字なり。そして、おおぞらのお光さまの塊よ!分裂せよ。アースを照らせ。」と。斯くなった。ささやいた神々は造ったのは二つの大きな光沢物である。一番大きな光沢物は昼のヨムを治め照らし、一番小さな光沢物は夜のライラを治め照らした。残った光の粉は星々となった。神々の斉一気息により、それらは一天のおおぞらに位置づけられ、アースの上を光で塗し出した。ヨムとライラが治まり、光と闇とが分かるようになった。神々の片目は、これを見、これを吉、とした。夕べについだ朝が訪れ、第四のヨムであった。
神々は一斉に詠んだ。「うみの水よ!おおぞらの水!己の裡に生命を宿らせ。ありとあらゆる生き物を産んでおくれ。」斯くして海の裡には彩豊かな生命体が生まれ、大空の裡には鳥が生まれ、アースの上を飛ぶ。神々は創造した。大きな鰐(タニニーム)を、また海の生命体を、それぞれに、そしてスカイズの翼ある鳥を、それぞれに。神々の片目は、これを見、これを吉、とした。それらを神々は祝福し、一同につぎの呪文を唱え、スカイズとアースとのどこまでも、いつまでも響き渡る。「産めよ。増えよ。うみの水に満ちよ。鳥もアースの上に増えよ。スカイズの中を渡れよ」。夕べについだ朝が訪れ、第五のヨムであった。
神々は創世に向かい、言葉を発した。「アースよ!それぞれの生き物を産み出せ。牛馬も、這うものも、獣も、それぞれに産み出せ。」と。斯くなった。神々は創造した。それぞれの獣も、それぞれの牛馬も、それぞれの這うものも。神々の片目は、これを見、これを吉、とした。神々は言葉をなし、それらを斉一気息で吹き出した。「我々の気息にかたどり、我々の創世に似せ、アダムを造ろう。そして、うみの水の生命体、スカイズのとり、牛馬、獣、這うもの、そのすべてを掌るものにせよ。」その言葉を孕んだ気息が吹かれ、その果てにアダムが創世の上に立った。アダムは神々の気息にかたどり、創世に似た一人の男女のアダムでいた。 神々はアダムの上に祝福の言葉を降り注いだ。「産めよ。増えよ。アースの上に満ちよ。アースの上を探検せよ。そして、うみの水の生命体、スカイズのとり、アースの上を這うもの、そのすべてを掌れ。」。神々はさらに咏いつづけた。「ほら、我がアダムよ、あなたにあげたのは、種持ち種生みの草と、種持ち実りの樹なり。それが食むものとなるべし。」と。そして神々はアースの上の生き物に向かい、斯く詠みつづけた。「アースの上を這うものよ!飛ぶものよ!すべての生き物よ!あなたたちには全地に生える青草と草木をあげよう。それらを食い物となるべし。」斯くなった。神々の片目は、造られた、ありとあらゆるものに満ちた創世を見、これぞ大吉、とし、夕べについだ朝が訪れ、第六のヨムであった。
アースとスカイズとそれぞれの生き物が完成した。第七のヨムに神々は自分の創世を完成し、第七のヨムに、神々は創世の日々からくつろぎ休んだ。第七のヨムは神々により祝福され、神別された。何故か、このヨムに神々は創世のお役目から退き、休息したのであったから。