厚年基金制度、2段階で廃止 まず解散か移行促す
厚労省対策本部が方針確認
日本経済新聞 2012/9/28 20:23
厚生労働省は28日、AIJ投資顧問による年金消失問題を話し合う対策本部を開き、厚生年金基金制度を廃止する方針を確認した。10年程度の経過期間をおいて廃止する。運用利回りの低下が長引き、財務改善にメドがつかない現状を踏まえ、辻泰弘副大臣は「時代的使命が終わった」と述べた。
今更ながら、厚生年金基金について書いてみますと、
昭和40年の厚生年金保険法改正で登場します。
昭和40年といえば、
名神高速道路全通
東海道新幹線が東京新大阪間3時間10分運転開始
万博開催決定
という年でして、これからいよいよ第二次高度成長期を迎えようとする時期でした。
厚生年金基金は厚生年金の上乗せである企業年金制度ですが、厚生年金保険料の一部をもらって運用し、国に代わって給付する『代行部分』というものがあります。
運用成績が国より良ければ『トクをする』わけで、景気のいい時代には良かったと思いますが・・・
報道のように最近では運用に四苦八苦する基金が多く、平成14年の法改正で代行部分を国に返す代行返上が可能になると、ある程度余裕のある基金は次々と代行返上をしました。
ところがいわゆる「代行割れ」をしているような基金では、その代行割れ部分を埋めなければ脱退できないためやむなく残っている状態となったわけです。
そこへ持ってきて「AIJ事件」で大穴が空いた基金が続出しました。
厚生労働省では有識者会議を行なって検討しました(厚生労働省HP)が、廃止の方向となったようです。
基金が資金運用に失敗することも想定して制度設計するべきだったところ、そのようなことへの具体的な対応方法をあまり決めずに制度が開始され、リスクが顕になった、ということでしょうか。
失敗した時のことを考えない、というのはどうも第二次大戦敗戦の頃からの日本の伝統という感じがします。
もちろん、AIJの事件もありますが、そもそもの制度設計に問題があったのに、それを認めずにAIJ事件にかこつけて幕引きを図ろうとしてるのではないかとも思えます。
失敗することは誰にでもあります。同じ失敗を繰り返さないことが大切です。それには、失敗を研究して対策を講じると同時に、なにか始めるときには失敗に対する準備を念入りにしておくことですね。
今の政府を見ているとそういう基本的なことも難しいのかなあと思いました。
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