サムライTVでひじょうに興味深い試合を見たんで、感じたことを綴ります。
まずはSMASH 9.8後楽園大会。
お目当ては華名vsセリーナのSMASH初代ディーバ王座決定戦。この試合についてはフィニッシュにやや呆気なさを感じたけれど、期待を裏切らない激しい闘い。華名がベルトを奪取したことと、勝利した華名の感情の解放が見られて満足。
期待以上のものが見られたのはその王座決定戦の前におこなわれた女子選手によるタッグマッチ、朱里&真琴vs栗原あゆみ&Ray。
SMASH所属である朱里とキャリアで勝る栗原による主導権争い。お互いが感情的になり最後は反則裁定=朱里によるレフェリー暴行により栗原組の勝ち。この顔合わせがここまで熱を発するとは思わなかった。ジェラシー大爆発!
お互いの意地がぶつかり合う面白い試合だった。
ちなみに今のSMASHは男子よりも女子の試合のほうが断然面白いと思って見てます。
そして昨日はWAVEの8.28後楽園大会の中継。
ここでも目を引いたのは華名と栗原。両者によるシングルマッチ。
いやあーすごかった! 華名のシングル戦は彼女が常々口にする主張を体現している濃密な試合ばかり。ただ、オレは栗原あゆみという選手のことを大して買っていなかった。これまでは栗原という人が、いわゆるアイドルレスラー、お飾り的な存在としか思えなかった。生身の感情、己の意思といったものが伝わってこなかったからだ。
それがこんなにも厳しさ、激しさを見せてくれるとは! 想像を超えてくれた。この試合で彼女に対するこれまでの見方、評価を撤回します。オレは正直、栗原あゆみという選手を侮っていた(いや、もしかすると華名という存在によって栗原あゆみが覚醒したのかもしれないが)。
大会中継の解説を務めたGAMI選手が“ライバルが居てないと停滞する。(ライバルは向こうから)手を挙げてやってこない。見つけなさい”と、桜花由美を例えにして語っていた。栗原にとっての華名が、まさにそれなのかもしれないし、華名にとっての栗原あゆみも自身のグレードを上げるために必要な存在なのかもしれない。
栗原あゆみという女子プロレスの王道を歩む選手が、“女子プロレスの異端児”である華名と接触し、そのことによって存在感を増した。華名が勝利を収めたものの、栗原は決して己の存在を落とすことなどなく、むしろステップを一段上がったように思う。
華名はよく「女子プロレス」ではなく「女子のプロレス」と言う。閉塞したムラ社会的な価値観に縛られ固執した旧来的な「女子プロレス」からの脱却(と、これだけでは簡単すぎるので華名の「マニフェスト」はそれぞれで調べてくださいナ)。
栗原戦で華名はその真髄を見せつけた形となったわけだ。
こうなると特に栗原よりも上の選手がどんな反応を示すか? あの試合を見て何を思うか?
華名vs栗原の一戦はたいへんな意味を持つ試合だったと思う。
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