夏目漱石原作ドラマ「こころ」を観る | アジアの季節風

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 先日書いたブログの「夏目漱石の生涯」の続きで、テレビドラマ「こころ」を動画で観た。

 

 

 

 何時の頃のドラマなのか分からないが、俳優の年齢などから推測すると多分20年ほど前のドラマだったのか、いやもっと前かな?。

 

 夏目漱石の作品の中でもこの「こころ」というのは、若い頃の私にとっては「彼岸過ぎ迄」や「それから」等と並んで衝撃的な作品の一つであったことは確かだ。

 

 ただもう50年ほど前に読んだものなので、それでなくても記憶力の悪い私は、内容など殆ど憶えていなかった。

 

 しかしドラマを観ている内に次第に、ああそうだった、そうだったと思い出し、それが何か胸につっかえていたものが取れたような気持ち良さにもなった。

 

 原作の詳細な記述については今となってはもう詳しく憶えてはいないが、このドラマはその原作をかなり忠実に再現しているように思えた。

 

 漱石が描きたかった心の葛藤が良く表現されていたように思える。

 

 本当ならこの小説はまだ家に残っているので読み直したいところだが、目も悪くなったしそれだけの根気もなくなったので、今の処読み直す気力はない。

 

 しかしこのドラマは、この本を読んだ若い頃の感動を今一度蘇らせてくれたと言う意味では、観た価値はあったなと思っている。