名古屋の斎場まで行ってきました。
娘は職場から近いので直に来ました。
私は1時間以上かかってようやくでした。
受付までは平然としていたのですが、喪主の娘の兄弟子が、挨拶に来た途端、涙が溢れました。
「やっと親子になれたというのに……」
と声を詰まらせます。
彼は先生の甥御さんなのですが、子どものいない先生は、彼を日舞の跡継ぎにし、戸籍上も養子縁組をしたようです。
「今日は○○さん(先生のご主人)の3回忌なんです。連れて行ったんですね。恨みますよ」
3回忌の準備をして着物もちゃんと着ておられたようです。
出かける前にトイレに入ったようです。
用を済ませて立った拍子に気を失い、そのままトイレで倒れたようです。
お迎えに行った彼が、トイレで倒れている先生を見つけ、救急車に電話したのですが、結局そのまま帰らぬ人となってしまったというわけです。
娘は、私より少し遅れて到着し、兄弟子から状況を聞いておりました。
焼香した後で、棺の中の先生の姿を見て、肩を震わせている娘の姿が痛々しかった。
支柱を失った娘は、これからは自分の足で歩いて行かなくてはなりません。
兄弟子の彼は、私に、
「頑張って浴衣会、やりましょうね」
と鼓舞するのですが、何しろ大き過ぎました。
存在が大きい人だったから、失った代償は計り知れません。
まさに巨星落つ。
合掌。