「WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ」
「ボクサー亀田興毅」
彼らしい終わり方だったかな。
試合前は、
「地球がひっくり返っても負けない1000%勝つ」
と豪語していたが…笑
これが彼の運命だった。
ボクシングの神様は、勝負の神様は、
最後の最後に彼に微笑まなかったけど、
彼にとって負けて良かったんだと思うし、
本当にこれで良かったんだと思う。
ただ試合後ジャッジについてネチネチ言っている姿を見ると、
やっぱり格好悪いと思ってしまうし、何より未練がましい…
「勝っても負けてもこれが最後。
この試合がラストマッチと決めていた。」
そんな事いくらでも後付け出来るし、
負ければ何とでも言える。
逆にもしも勝っていたら、
きっと次は5階級制覇等と豪語していただろうなぁ…笑
日本のどこかのジムに移籍、所属出来て、
初防衛戦を日本で開催出来ていたんかなぁ…
とにもかくにも、
漢なら最後ぐらい黙って潔く去るものだ。
それもまたヒール役に徹した、
「ボクサー亀田興毅」なのだと思いたい。
彼は私の事は知らないし、
自分も彼の本当の姿を知らない。
そんな中無意味に批判ばかりしてきて、
人格まで否定していた事、本当に申し訳ございませんでした。
同じ年、実は本当は心のどこかで、
秘かに応援していたに違いないし、
きっとボクサーとしての成長を期待していたんだと思う。
彼の試合はほとんどが蓋を開けてみれば、
「やっぱり…」という試合が多かったが、
それでも試合前の派手なパフォーマンスを見ると、
どこかで期待せずにはいられなかった…。
それを自分で認めたくはなかった。
プロの一アスリートとして、
人に楽しみを与えてくれていたんだろう。
それがプロだから…
彼にはいろいろな意味で、
人を惹き付ける何かの力があったのだと思う。
今や「ボクシング」って言ったら「亀田」で、
その名前を知らない人はほとんどいないだろう。
ある意味、
日本のボクシング界に貢献してきたことは事実。
そういった意味での功績は讃えたいと思う。
再び「ボクシング」というスポーツに、
今一度関心を持たせてくれた事に感謝
なんだかんだ日本のボクシング界を盛り上げた。
彼らがいなかったら今でもボクシングを知らなかったし、
奥深さを知る事はなかったし、知る事も出来なかったし、
何よりここまでボクシングを愛する事もなかった。
きっかけをくれてありがとう
彼が最後に言っていた「引退後は何にも縛られずに生きていきたい。」と、「俺はボクシングの一商品だった。」と…
これが全てを物語っていると思う。
こうした発言を聞くと、
自分の引退を美化しているようにも、
美談にしようとしているようにも見えるけど、
それもまたヒール役がゆえの姿なのだろうとも思うし、
テレビ局に作られた一商品がゆえなのだろうとも思う。
亀田家は常に色んな疑惑が付いて回り、
グローブの異物混入や、体重計操作、ジャッジ買収、
ローブローや頭突きに噛みつきの隠蔽、乱闘騒ぎ、
JBC職員への監禁暴行恫喝疑惑、WBAとの親密な関係、
父と暴力団との関係、負けても王座防衛問題などなど…
疑惑が尽きる事はなかった。
色んな意味で常に注目を集める亀田家(笑)
周りが招いた事が、
選手本人が否定される。
商品を良くも悪くも扱うのが生産者で、
商品となるか見極めるのが消費者で、
それを評価するのがユーザー。
彼らはテレビ局やスポンサーの関係で、
本当は周りにガチガチに縛られていたのだろう。
きっとパフォーマンスも、
嫌々やるしかなかった時もあったろう。
だから会見での発言やブログなど、
きっと様々な場面で色々と制限されていたんだろうとも思える。
どんな親でも、
親の言う事は絶対で逆らえない時もある。
マインドコントロールされていたと言われても仕方がない。
息子を想うあまり、
過保護になってしまったのだろう…
歪んだ過保護が「結果」としてついてきてしまった。
皮肉な大人達に囲まれていたおかげで、
彼らは「ボクサー」としては成長することがなく、
知らぬ間に悪知恵がついてしまったんだろう。
三兄弟ともきっと本当は根は真面目で、
真摯にボクシングと向き合い、
一途に一人の女性を愛する心優しい青年なのに、
周りがボクシングの一商品として作り上げてしまった。
彼らのボクシング環境がもっと豊かだったらと思うと…
もっと恵まれていたらと思うと…
有能なトレーナーの元にいたら、
彼らはどこまで強くなれたのだろう
どれだけ技術を伸ばせただろう
彼らに対しての見方は人それぞれで、
色々な人が色々な考え方で色々な事を言う。
どうにもこうにもリングを去る者には、
「ありがとう」しかありません。
''浪速乃闘拳 亀田興毅''
なんだかんだでやっぱり寂しいな…。
お疲れ様でした。
おわり。