【シャンティー1日=宇恵英志】世界最強馬決定戦「第87回凱旋門賞」(5日、仏GI、ロンシャン競馬場、芝2400メートル)に挑戦するメイショウサムソン(栗・高橋成、牡5)が1日、シャンティー調教場内のエーグル調教場で最終追い切りを敢行。芝の直線コースで迫力十分の動きを見せ、万全の態勢を告げた。
決戦が近いことをメイショウサムソンが察している。“シャンティーの森”の中にあるエーグル調教場の芝直線走路でパワフルに疾走。“世界獲り”への意欲をにじませた。
「調教はすごく良かった。動きはいいし、元気なのが何より。芝コースに入ると“スイッチ”が入っていたよ」
約3カ月ぶりのブランクはどこにもない。武豊騎手が満足そうに微笑んだ。速いペースで走ったのは1300メートルほど。僚馬ファンドリコンドルを、力強い脚さばきで約3、4馬身後ろから追いかけた。前日からの雨で水分を含んだ重たい馬場だったが「うまく走っていたよ」と、ユタカ。ゴーサインが飛ぶとキチッと反応して、最後は約3馬身ほど先着した。見届けた高橋成調教師は「秋の天皇賞を勝った時と雰囲気が似ている」と力強い口調で語った。日本からは8頭目の凱旋門賞挑戦となる。99年のエルコンドルパサー(蛯名騎手)の2着が最高で、武豊が乗った06年のディープインパクトは3着失格に泣いている。
「少しムラがあって、つかみづらい面はあるけれど、それが逆に楽しみでもある。そろそろ日本の馬が勝ってもいいんじゃないかな」とユタカ。日本競馬界が誇るGI4勝馬。ロンシャンの空の下、世界制覇という大きな夢のアーチを描いて見せるか。
出典:SANSPO.COM