輝き
通信制高校に通っている私の生徒から連絡が有りました。漸くバイトに採用されたという事です。生活保護を受けているので、収入分だけ保護は減るよと注意していました。でも早く自立したいという事も分かります。久しぶりに金曜夜に生活上のアドバイスと、英語を教える事になりました。隣町まで妻が私を車で運んでくれ、車椅子を押してくれます。助け、助けられているな、と感じます。彼は幼い頃から精神科に通っています。何の病気?と聞いても分からないと答えます。自分の病気の事や服用している薬位は理解しておけよと何時も指導しているのですが、余り興味が無いようです。母親も精神科に長くかかっており、私の見立てでは双極性障害2型か軽度の境界性人格障害でしょう。彼を見ていて強く感じるのは、未成年には信頼のおける「善意の他人」の存在が必要だという事です。初めて彼に会った2年前、彼には生きる気力が見えませんでした。仕事を始めてどう変わったでしょうか?一方身動きが出来ず、社会とのつながりの無くなった価値の無い私ですが、このまま誰とも関係を失えば絶望に陥るでしょう。誰も絶望を感じてはならず、誰にも絶望を与えてはいけません。アリストテレスは「絶望とは迫る危機と、全く希望が無い時に陥る」と説きます。絶望しない為には、どんな時にもどんなに小さくても、「希望」を持つ必要を説きます。病後の悪い肺癌などに罹患した場合でも、医師、医療従事者、周りの人々は患者や家族に、必ず小さな希望の光を灯してあげねば、私達は生きる事を諦めてしまいます。それが絶望なのでしょう。自らが希望を持ち、又他者に希望を与える事が出来たなら、私達の生は輝き始めるのでは無いでしょうか