一本菊 上-27 | コロリンの御伽草子-2

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御伽草子 一本菊(ひともとぎく)上-27

(・・・てんじやうに やみ)
うちを すること。とりかさねて ふしき也。いかならん。ふかき
つみにもあれ をこなふべしと。申されければ。かふりをばひ。
くはんのとゞめて。てんじやうを はらはんも。あさく おぼゆれば。
とく/\。あすのたつの時に。さつまがた。いわうが嶋へ ながすべし
と せんじ下さるゝ。そのとき。くはんばくどのを はしめて。かたへ
の くぎやう 殿上人。たがひに目を見あはせ。是はいかに。やみう
ちの ゆへならば。むねとしたる事なれば。我/\こそ。いわうが嶋
へも なかされまいらせめ。兵衛のすけは。いろはずしてこそ有つる。
に。とがなきものを ながさせ給ふべきか。是を申させ給へかしと。
をの/\申されけれども。りんげんあせのごとくにて。出て二度かへ
らねば。ちから をよばす。くはんばく殿。しばらくありて。兵衛の助殿


さつまがた。いわうが嶋=薩摩方硫黄が嶋、別写本では「喜界か嶋」。
いろはず=「いろひ」の否定?言い訳せず
りんげんあせのごとく=綸言汗の如し、一度口に出したことばは取り消せないという意味。


大変です。
兵衛の助殿は、硫黄島へ島流し。

あと3回で「上巻」は、終わります。
まだ「中・下巻」と続きます。
頑張っていきましょう。
コロリン師匠