小町草紙-54,55 | コロリンの御伽草子-2

コロリンの御伽草子-2

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よろしくお願いします。

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小  町  草  帋

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(・・・いつのときをか まつべ)
きと なげきかなしみけれ
ども。さすがに おしきは い
のちなり。いとへども いとは
ざるをば おいのさか。ねがへど
も かなはぬは わかのうたの
たづのこゑかなと としをへて
けふは みちのくの たまつ
くりの をのといふ。くさはら
に やどりして。あさなゆふな
を くらしけり。いは木にも
あらざれば。つゐに かはなく
露と きえにけり。あたりを
みれば。草ふかく しけりあ

ひたる いとずゝき。よる/\
かぜのふきにけり。をうの●(こ)
ころ あるやうに 聞にけり
たづぬる人も なきまゝに
とふらふ かたらひ さらにな
し。ふしきやな。ありはらの
なりひらは。うたの めい所
みちとかや。けふのこほり。を
る ほそぬのゝ むねうちさは
ぎ。かのこまちは。くちはて
しあとを とふらはゞやと
おもひしが。しばし こゝろに
うかゞはせたまふことあり

わかのうたの たづのこゑ=若の浦に潮満ちくれば潟をなみ葦辺をさして鶴鳴き渡る
   万葉集 巻6-919 山部赤人
たまつくりの をの=宮城県玉造郡の小野
いとずゝき=糸ススキ
をうの●(こ)ころ=をうなの心。「な」の脱字か?女の心
けふ=狭布、古代、奥州から調・庸の代物として貢納された幅の狭い白色の麻布。
ほそぬの=細布、奈良・平安時代、細い麻糸などで織った上質の布。

お待たせ。
さすがに、
しんみりするところで、
残念と言うか、
あっけない。
業平さん、
小町を「ふと」、
思い浮かべたんだね。
コロリン師匠\¤\᡼\¸ 4