小町草紙-10,11 | コロリンの御伽草子-2

コロリンの御伽草子-2

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よろしくお願いします。

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小  町  草  帋

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(・・・わが身のうへと お)
もひつる。いつまで いのち
の つゆ。くさの いほりに や
どりして。むかしを しのぶくさ
の。かきに しげく 露の。お
ちふれいでたる。わがみか
なと すゞりを ならし。筆
を そめて。もしほぐさの
すけるみちとて。八そぢ
あまりにて。かきあつめ
たる。みつぐきの。あと は
かなく。なりゆく世の中
に。ながらへはつべき。身と
もなきに なとかは 人の。

ねがはざるらん。しらずし
て つもれることは つみの
わさを。しづのめが。あくるを
も しらず。たゞ いたづらに
とし月を。つくもがみの。われ
らが ありさまは。かほどに
うぐひすの。ねに はやな
つに うつりきて しだい
しだい。よはりはてたる
身なりけり。さりながら。
こゝろは
  はなに
   なりにけり

いつまで いのちの つゆ=いつまで儚い露のような命
かきに しげ/\=垣根に(忍ぶ草)茂って
おちふれいでたる。わがみかなと=落ちぶれ出でたる我が身かな
すゞりを ならし=硯をならし、平し・均し?
もしほぐさ=藻塩草、掻き集めて潮水を注ぐことから、
  和歌では多く「書く」「書き集む」にかけて用いる。
すける道=助ける道
八そぢ=80、80歳
みつぐき=水茎、筆、筆跡、手紙、便りなどの意味
ながらへはつべき。身=長らえ果つる身
ねがはざるらん=(後世を)願はざるらん、願わないのであろうか?
しづのめ=賤の女、ここでは知らず/\積もった罪を負った女
つくもがみ=九十九髪、「百」の字から一画とりされば「白」の字となり、老女の白髪のこと。
こゝろは はなに なりにけり=古今仮名序から、
 「今の世中、いろにつき、人のこころ、花になりにけるより・・・」

小町の美しく華やかなところは、
作者は、一切興味が有りませんね。
ウグイスは、春告鳥(はるつげどり)。
ホーホケキョの鳴き声が、
夏には衰えます。
コロリン師匠\¤\᡼\¸ 4