猫の草子-12,13 | コロリンの御伽草子-2

コロリンの御伽草子-2

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ねこのさうし-12, 13

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(・・・いたはしくおもふ也)
ことに一句をも さづけたれば。
弟子どうぜんに 思ふ也。まづ/\
くせごとに 人に にくまるゝ事
を。かたつて きかすべし。わらは
こときの ひとりほうし。たま/\
からかさを はりたてゝ をけば。
やがて しまもとを くいやぶり
又だんなを もてなさんとて。いり
まめ させんまめを たしなみ
をけば。一夜のうちに みなになし。
けさころもともいはす。あふ
ぎ。物の本。はりつけびやうふ。
かきもち。ろくでうなどを

たまらせず。いかなる にうわ
にんにくの あじやりなり共
命を たちたきこと 勿論也。い
はんや 大そくの身にては
たうりしごくせり。その時
ねずみ こたへていはく。我
らも 御たとへのごとく そんじ
て。わかき ねずみどもに。
いけんをなすといへども。忠
言 みゝに さかひ。らうやく口
に にがしと申せば。中/\ き
きもいれず。なを/\ 悪逆
つかまつらんと申。その中に


くせごと=曲事、不正な行為、道理にそむいたこと
わらは=?妾、この和尚さん女?「我ら」の間違いか
からかさ=唐傘、油を引いてある
しまもと=柄の付け根
させんまめ=座禅豆、黒大豆を甘く煮た食べ物。
  僧が座禅中、オシッコに立たないために食べたからの名。ざぜまめ
はりつけびやうふ=貼付屏風、色紙・短冊・扇面などの紙・絹地に
  文字や絵を描いて張ったびょうぶ
ろくでう=ろくじょう・六条、六条豆腐、豆腐を薄く切り、塩をまぶして陰干しにしたもの。
  酒に浸して、または吸い物に入れて食べる
にうわにんにく=柔和忍辱
あじやり=阿闍梨、高僧、伝法灌頂を受けた僧
大そくの身=大俗の身、僧でない世俗の人
たうりしごく=道理至極
みゝに さかひ=耳に逆ひ

和尚さん、
大したことは言ってないぁ~。
若き鼠に意見しても、
言うことは聞かない。
人間の若造と同じです。
最近は、爺さんも婆さんも、
言うことは聞きません。

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