かさしの姫君5 | コロリンの御伽草子-2

コロリンの御伽草子-2

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かさしの姫君5
(近代デジタルライブラリー・新編御伽草子から)

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(・・・あやふき御占にて候とありし)
かば、めのと不思議の思をなし、いそぎかへりて母上にかくと申され
ければ、北の御方おほせけるは、みづからも然様には見なしてありし
かども、さやうの事はあらじとおもひはんべれは、言ひいてん事もさ
すがにて、若又いかなる事にかありけん、よく/\すかして問ひ給へ
ときこえければ、めのと対の屋に参りて、御すがたを見参らすに、たゞ
ならぬ御ありさまとおぼえて候ぞや、みづからに何をか包ませ給ふ
べき、御心の内しらさせ給へかし、とこま/\゛とさゝやきければ、姫君
おぼしめしけるやうは、とても忍びはつべき事ならねば、語らばや
とおぼしめし、はづかしながら、はじめおはりの事どもを、のこりなく
きこえければ、乳母あさましく思ひけり、さるほどにめのと北の御方
へ参り、ありのまゝに申しければ、中納言殿もきこしめし、類なくあさま
しき事かな、うちまゐりの事をこそ、あけくれ思ひしに、さてのみやま
ん本意なさよとて、うちすさみ給ふ、さるほどにやう/\月日もかさ
なりければ、内々御産所をはじめて、女房たちあまた介錯申しければ、實
にいつくしき姫君出でき給ふ、めのとうれしくおもひ、やがて御産湯衣


【頭注】
対の屋即前にありし西の対なり
御すがたを以下乳母の詞なり
あさましくはあきれる意
うちまゐりは参内にて天皇の後宮にもそなへ奉らんとの意
かいしやくは介抱する意なり

【コロリン注】
なし


かさしの姫君、5回目、
なんと、かさしの姫君に赤ちゃんが!
次回は、最終回です。
お楽しみにね。
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