EWI5000本体上部にあるつまみについてです。
これ、結構挙動が分かり難いうえに、音色毎と本体設定がごっちゃになってるという仕様のため、マニュアルより更に突っ込んだ解説していきたいと思います。
ややこしいので良く読んで理解してくださいませ。
BREATHについてはとにかく最重要項目なのでご確認を!(これは後日別枠で動画作ろうかな)
画像で分かる通りよしめめのEWIの表示文字はクレヨンでスミ入れ(クレヨンごりごり塗りたくる→ティッシュでぬぐう→凹みにクレヨン残る)して視認性上げてます。
これ本当にお勧めのカスタムですよー!
【つまみの挙動について】
これらのつまみは、「ただ回すだけ」と「TRANS.ボタン押しながら回す」とで効果が変わります。つまりひとつのつまみに二つの機能を持たせられてます。
主→そのまま回す
副→TRANS.ボタン押しながら回す
表記する上では「主機能」と「副機能」としてこう記します。
・・・ただ、これが混乱の元なんです。
例えば、
1.主の数値を70にする(つまみの位置は70)
↓
2.副の数値を50にする(つまみの位置は50)
↓
3.主の数値をもう少し上げたい!
当然主の再設定は70からスタートしたいんですが、つまみの位置は2.で設定した50になってますよね?
この状態でつまみを回すと、70で設定していた主の数値もつまみを回した瞬間に下げるのであれば49、上げるのであれば51からの再スタートとなります。
つまり主の位置は覚えておくかメモでもしておかないと元の数値がブラックボックス化して分からなくなります。
これは特にBREATHの設定なんかで困るので、副(SENSE)を設定したらその数値をメモで残すようにしましょう(主ADJUSTは数値覚える必要が無い。後述)。
「音色毎」に設定するつまみ・数値も同様です。音色を変えると、つまみの位置は変わらないのに、数値だけがその音色で設定された物に変わります。
例えば、
1.リバーブレベルの数値を70にした(つまみの位置は70)
↓
2.音色を変えた(リバーブレベルの数値は50で設定されている)
この時点でつまみの位置と音色で設定されている数値が違うため、つまみを動かした瞬間にリバーブレベルの数値は下げるのであれば69、上げるのであれば71から再スタートとなります。
このように、つまみと数値が全く一致しないため、BREATHなどでは「メモをする」、音色毎に変わるパラメータなら「パソコンでエディットする」とした方が良いです。
また、音色毎に設定する物については、それを保存(SAVE)しないと他の音色に変えたり電源オンオフ等でリセットされるので注意しましょう。
※SAVE→SAVEボタンを一度押し、ホールド/インターバルボタンで格納したい音色番号を選んでからもう一度SAVEボタンを押すと、USERバンクのさっき選んだ音色番号のところに保存されます。
【各つまみ解説】
つまみの横に( )書きで注釈付けてます。
(音色)→音色毎に対して設定する数値。SAVEしないと記憶されない。
(本体)→所謂グローバル設定です。EWI本体に対して行う物です。当然全音色に影響します。
●FILTER
主(音色)→カットオフ
副(音色)→レゾナンス
カットオフ(フィルターの開き。音を丸くしたり派手にしたり)とレゾナンス(みゅぉんわぁ〜って感じの効果)を設定します。
カットオフを調整できるのがつまみとしてあるのは実は非常に便利です。
スタジオなんかで「ちょっとうるさいな」なんて時はカットオフ量を絞って音を丸めたり出来るので、主機能だけは覚えておくと超便利です。
レゾナンスはブレスやエンベロープでカットオフが動く設定になっている音色に対しては効果が分かりやすいとは思いますが、まぁここを微調整する事ってそう無いとは思います。
●BREATH
主(本体)→ADJUST
副(本体)→SENSE
SENSEはどれぐらいの息の強さで強弱出来るかの抵抗感を設定します。
数値を上げれば楽に吹け、数値を下げれば強く息を吹き込まないと音量が上がらない体育会系セッティングとなります。
ADJUSTは息が入った瞬間の圧力をどれぐらいで感じるかをここで設定します。
EWIは吹奏楽器ですし、出来るだけ最小の息量で最小の音が出るようにするのが望ましいです。
また、ここの数値はSENSEの数値によって値が変わる項目です。
試しにADJUSTだけをぐぐっと上げてみましょう。息を入れていないのに勝手に音が鳴り始めるはずです。
これは「センサーが敏感になり過ぎて大気圧をセンサーが感じてる」状態です。そしておそらくSETUPボタンの上にあるLEDが点灯すると思います(数秒なので見逃さないように)。
そこから少しずつ下げて行くと、音が消えてSETUPのLEDが消える位置があると思います。
こここそが「大気圧では鳴らず、息が入った時にのみ音が鳴るギリギリの位置」です。
但しギリギリ過ぎて、大気圧の変化や本体内部のチューブの中に残った息によって誤作動起こす事があるので、LEDが消灯した数値から3つ下げる事をお勧めします。
まとめると、ブレスの設定は
SENSEを設定(数値をメモる)
↓
ADJUSTを上げて一旦SETUPのLED点灯させる
↓
ADJUSTを下げてLED消灯させる
↓
LEDが消えた数値から3下げる
これを繰り返して行う事で自分にあった適正な感度になります。
ここは本当に重要なので覚えましょう!
ちなみによしめめは使用音色や外部音源(EWI側のMIDIの送信情報設定が変わる)によってもここの数値を変えたりするのでSENSEの数値はしょっちゅう変わります。
内蔵音源を使用する場合で息でダイナミクスを滑らかにするためブレスの送信情報の数を多く出す場合等でも設定値を変える事になるので、うるさいようですが本当に重要なつまみです!
●BITE
主(本体)→バイトセンサーの感度設定
副(音色)→ディレイレベル
※主と副で本体設定と音色毎の設定が違う混乱に拍車をかけるつまみw
主はようはビブラートする時の深さの設定なので、咥え方(構え方)や噛む力によって変わる部分です。
よしめめはEWIでリップベンドする奏法なので割と高め(つまり噛んだり離したりで音程変化が広い)です。
ディレイレベルはパソコンで設定するので触った事無いですが、山びこがうるさい時なんかには使えるかも。
●SEMI
主(音色)→セミトーン
副(音色)→ディレイタイム
セミトーンは半音単位で音高が変わります。
TRANS.ボタンを使ったトランスポーズと違い、音色単位でのユーザバンクへの保存が可能なため、「この音色は絶対E♭でトランスポーズする!」等の場合は便利に使えます(よしめめはTRANS.使うので触った事無し)。
ディレイタイムはパソコンで設定するので触った事無いです。
●FINE
主(音色)→ファインチューニング
副(音色)→割り当て無し
SEMIより音程差が狭いチューニングです。但し441Hzとか442Hzみたいに細かくは無いため、コンサートチューニングとは違います。
よってこちらもよしめめは触った事無いです。
※このつまみ(同じつまみがエディターにもある)以外にピッチ変化出来るパラメータはエンベロープぐらいなので、コンサートチューニング変えられないのは5000の問題点のひとつ。
●REVERB
主(音色)→リバーブレベル
副(音色)→ルームサイズ
音色毎のリバーブのパラメータです。他のエフェクトつまみも同じですが、つまみに出てるパラメータはレベル(Dry/Wet比)とルームサイズのみなので、本体だけで設定するのであれば下の方にあるFXボタンの方がもっと細かいパラメータを操作できます。但しFXボタンを使った設定も非常に分かり難い&操作しづらいので、正直リバーブレベル以外を調整するのであればパソコン(エディター)を使った方が幸せになりますw
よしめめはパソコンで設定するので触った事無し。
●CHORUS
主(音色)→コーラスレベル
副(音色)→コーラスデプス
同じく音色毎のコーラスのパラメータです。
パソコンで(以下略
●LFO
主(音色?本体?)→モジュレーション(CC#1)のかかり具合
副(音色)→LFOの周波数
モジュレーションはMIDIの信号です。EWI側で何かのソース(ブレスセンサーだったりリップセンサーだったりボタンだったり)から出力設定をしないと意味が無いように思えるのですが、音色のパラメータによって変化する上、音色をユーザバンクに保存してもモジュレーションのかかり具合が保存されないバグがあるため良く分からない事になってます(はよ直して欲しい)。
つまみで数値を上下させると勝手にピッチが揺れるので、通常は0で使う物だと思っていればOK。
LFOを使ったFM変調なんかの音色を作った場合は127にする等、現時点のファームウェアのバージョンでは臨機応変に対応する必要があります。
【最後に】
結果、よしめめが触るつまみは
BREATH主幅→割と頻繁
BITE主→マウスピースがヤレた時や交換時等極たまに
FILTER主→たまに
LFO主→使う音色次第
となっています。
おそらくですが、EWI本体のみでエフェクトのエディットを行うので無ければ大多数はBREATHとBITE(主のみ)のみで済むと思います(あとはここで知った人はFLITERの主ぐらい)。
リバーブ量についてはFXボタン押した調整している方が多いと思いますし、その方がつまみの誤爆(間違えるとホント面倒)が無いのでお勧めします。
正直FILTERつまみは便利ですが、4000の方が「本体の設定」しか無く主・幅が別に切り分けられているためシンプルで使いやすいんですよね。
次期EWIはこの辺改善されてるといいなぁ(つーか俺に開発させろ)。