今から4年ほどぐらい前かな? YouTube漫画動画がちょっとしたブームで僕のところにも作画をして欲しいという相談が多い時で週に3~4件くらい来てた。
だけどアゴの骨がはずれそうになるくらい低い報酬なのに何故か「クオリティはきちっとチェックします!」的な上から目線の条件。
ブログにも書いたので遡ってみてもらえれば分かると思うけど当時の僕はYouTube漫画を「やる価値のないお仕事」とまで言ってましたw
だけどとある漫画動画チャンネルの運営と作業条件で折り合いがつき、やる価値のないお仕事とまで言ってたYouTube漫画の作画を専属でやることになったのでしたw
まぁ作業条件で折り合いが付けば、継続して依頼してもらえるのでお仕事としても十分に成り立つからね。
てか、仕事が終わって新しいお仕事を探さなくてもいいのでそれを考えればかなり優良案件。
で、そこのチャンネルで1年半ぐらい専属として作画をやってましたが、色々とあって「崖っぷちホームへようこそ!」の漫画連載を始めたこともあり、専属で請け負うのは終了となってしまいましたが、現在でもYouTube漫画のお仕事はやってるのでYouTube漫画への思い入れは強いです。
◆連載漫画「崖っぷちホームへようこそ!」
掲載場所
↓
◆オーギリ―漫画研究所
最近描かせていただいたYouTube漫画
※ヒロインの声はプリキュアの歌を歌っていた北川理恵さん
↓
思い入れがあるので気にかけてるのですが、最近のYouTube漫画界は非常に停滞してる感じがします。
特に企業系のチャンネルの落ち込みが酷い気がします。
僕が思う原因は企業系は収益を第一に考えすぎて目先の再生数に拘りすぎなのではと思います。
例えば…
再生数5万回しかいかなかったけど、視聴者の満足度が高く「他の動画も見たい」と思ってもらえるような動画と…
再生数30万回いったけど、視聴者の満足度が低く「このチャンネルの動画は二度と見るか」という二つの動画があった場合、企業系の多くは視聴者の満足度が低くても再生数30万回の方を選ぶ傾向にありますよね。
チャンネルの未来を考えたら今の再生数は低くても、満足度の高い動画を公開し続ける方がいい。
そうすれば将来的には再生数も増えると思うんだけど…。
さっきも言ったけど、企業系だとどうしても収支を一番に考えなくてはならないので目先の再生数を選択せざるを得ないのかもしれませんね。
具体的に視聴者の満足度が低い動画ってどういうのかというと、一番多いパターンは「サムネ詐欺動画」があげられます。
サムネで多少の誇張は許容範囲だけど、明らかにウソ(またはミスリード)な表記をやるとまずいです。
特に実話系のネタを扱うチャンネルで、サムネ詐欺をやると「ガセネタちゃんねる」という烙印を押されて以後信用してもらえなくなります。
きまぐれなクックさんも「サムネ詐欺をやると視聴者がガクンと減ります」と言ってたしね…。
これに加えて安易なエロ系移行も下策だと思います。
確かにエロ系は安定した顧客を見込めるので、狙いとしては有りかもしれません。
実際、水着で登山してる動画とかセクシーな衣装でピアノ弾いてる動画とかあって、それなりに再生数を稼いでましたが…
ただ、YouTubeは規制が厳しいので本当のエロはできません。
それにそういうネタが嫌いな人も多いです。
そして何よりエロ系に足を踏み込むと企業案件が来ない(可能性が高まる)というデメリットも甘受しなくてはなりません。
なのでエロ系を導入した場合はYouTubeの規制におびえながら再生数だけで勝負しなくてはならなくなります。
それで再生数かせげるならいいですが、エロ系はみんなが「再生数とれる!」と考えるジャンルなので競争率も激しいですからね…
水着で登山してる動画にはさすがに狙いすぎだろと唖然としましたが…w^^;
その他色々な原因があるけど一つ一つ上げていくと長くなるので、ここで上げるのは大きな要因であるこの二つだけにしますが、最近の企業系のマンガ動画は「再生数に拘り過ぎた結果」が落ち込みの原因だと僕は思います。
といっても、全ての企業系チャンネルがダメなわけではないです。
僕もコラボで佐竹を描かせていただいた「ヒューマンバグ大学」は今も大人気で、Amazonプライムでアニメ化されたし…
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また、お世話になった方が関わってるこのチャンネル(マリマリマリー)は安定した人気を保ってますし…
※僕も爆笑しながら見てます。
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やはり「視聴者が喜ぶ動画」を意識して製作してるチャンネルは継続して人気を保ってますね。
※もちろん「視聴者が喜ぶ~」というのは簡単では無いので、意識してても思うように再生数が伸びない場合もありますが…。
前にブログにも書いたけど…僕は昔、とある出版社の漫画雑誌で担当さんを付けてもらって、連載をめざしてたんだけど…
つい「編集(担当)に認めてもらえる漫画」を考えすぎて漫画として面白くない作品ばかりになってしまい、連載までたどり着けませんでした。
今思うと「読者が喜ぶ漫画」を考えるべきだったと反省してます。
なので現在、再び出版社に売り込む作品を描いてるのだけど、「読者が喜ぶ作品」を最重要課題にしていますw
結論としてYouTube漫画も漫画も視聴者&読者が喜ぶものを目指さなくてはダメだと僕は思います。
ただ、言うは易し、行うは難しだけどねw^^;
因幡よしぞうは漫画家・イラストレーターです。
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