漫画家・イラストレーターの裏話、前回から少し空いたけど第2弾です。
前回、ネットでお仕事の受注ができるようになり、大阪でくすぶってた僕もマンガ・イラストレーターとしての活動がしやすくなったという話をしました。
確かに、クラウドワークスやランサーズなどのお陰で地方にいてもお仕事できるようにはなったのだけど、良いことばかりではなくある問題も起きます。
それは価格破壊です。
イラストなど絵を描くお仕事をしたいという人は全国に大勢いるので、ネットで募集をかけたら当然多くの応募があり、いわば買い手市場になる訳です。
ということは当然のことながら報酬額も下がります。
特に僕が最初の頃手がけてたゆるキャラ系のイラストは、絵を描ける人ならほとんどの人が描けるので競争率も上がり、それによって値段も大幅に下がりました。
学生さんや、これから絵描きを目指すというような人は採算度外視で受注しようとする場合があるので、相場がどんどん下がり、正直この額では割に合わないというような値段になってしまってます。
「低い値段で受注したら全体の相場が下がるので、そういう行為はやめよう!」との声もちらほらと聞こえるけど、僕も駆け出しのころは金額ではなく〝自分の絵にお金を出したもらった〟という事実が嬉しくて仕事をうけてた部分もあるので、その件について僕は何も言えない。
更にゆるキャラの場合はネットでの募集前に〝公募〟というパターンもあったので尚更です。
公募というのは一般にキャラクターのデザインを募集するんだけど、中には小学生が描いたキャラを使ったりする場合もある。
僕もとあるお仕事で小松菜のキャラクターのお話をうけて、一旦はこのキャラを提出したんだけど…
その後の展開で、クライアントの息子さんが描いたキャラを元にしてデザインすることになり、僕が描いたキャラはボツになりました。
正直、「え~っ」と思った部分もあるんだけど、子供が描いたキャラの方が味があって「負けた…」と素直に認めざるを得なかったですがw
まぁ、仕事なのでクライアントさんが満足してくれたらそれでいいんですけどねw
そんな感じでゆるキャラのお仕事は言ってみれば誰でもできるお仕事になってきて、その分値段も暴落してしまいました。
一応、それなりの金額を出してくれる場合もあるんだけど、そのほとんどがコンペになるケースが多いです。
ゆるキャラ系はほとんどの人が描けるので、あとはクライアントの好みになる為、コンペに参加してもギャンブル要素が高くなり結局は割に合わないです。
ちなみに僕がゆるキャラ系のお仕事をしたのは3年ほど前が最後です。
※ホームページの仕事メニューに記載してる値段よりも少し少なかったですが、描いて欲しい物がきちんと決まってて、その作業時間で考えたら十分に元がとれるのでお引受けさせていただきました。
結局、ゆるキャラ系は名前が売れない限りは仕事として成り立たないので、依頼として受けるより、自分でグッズを作って商売する方がまだマシな気がします。
今は在庫を抱えなくてもグッズを販売できるSUZURIなどもあるので…。
ちなみによしぞうさんもSUZURIにアカウント持ってますが、やさぐれ猫ぐらいしかグッズ化してませんw^^;
↓
てな感じで今回はゆるキャラ系のお仕事の価格崩壊についてお話ししましたが、それ以外のお仕事も価格崩壊したものが多数あります。
でもそのお話はまた次回。
このブログの管理人:因幡よしぞうはマンガ・イラストレーターです。
お仕事のご依頼・ご相談はホームページよりお問い合わせください。
↓