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浦沢直樹展の後で、野田神社能楽堂での
能のチカラin山口 講座第3回を受講してきました。
会場はこちら。
元々、今の野田学園のグラウンドにあったのを平成3年にジャッキアップしてこちらに移動してきた能楽堂。
説明看板。

先に、中学生の稽古の見学。

足袋を持ってくればこちらに上がれたんですが、今日に限って足袋を持ってませんでした。
大体持ってるんですけどね。

山葵天狗祭の後でウタマロ石鹸で洗った足袋の底の汚れがよく落ちてなかったのを洗い直した時、靴下と一緒に取り込んで靴下と一緒にタンスの引き出しに入れたまま。

まあいいや。

それで見学なんですが、
中学生がよくあそこまで舞えるよねえというのもあったんですが

先生の声が凄い。
ええ、能楽師さんはこんなに声が出るんや
!Σ( ̄□ ̄;)

マイクが無いと聞こえないって言われるんで
ハウリングにビクビクしながらマイクの音量操作しなきゃならん、最近の石見神楽の口上と全然違う。

ハウリングしてもいいんだ
ギリギリまで上げろ
って言われてもさ
元々石見神楽も、マイクなんか使って無かったよね?
って思ってたら、やっぱりそう。

発声は基本だよ基本。
単に大声を出せばいいってもんじゃない。
昔は田んぼのあっちとこっちで大声で話してたから特に発声は言わなくて良かったんだろうけど、今は日常大声を出して意志疎通する機会がほぼないから多分こんなことになってるんだ。
石見神楽方面は言い回し節回しには傾注してやっているけれど、発声に工夫がないと思った。

まあ、その上にマイクの出現があったので、石見方面では発声は後回しになってるんでしょうけどね。


あと、先生が扇をすーっと横に持ってくる所作とか、所作がいちいち格好イイ!

立ち姿
移動の仕方まで
格好イイ!

これがプロの力だよ!

先生は観世流の今村嘉太郎氏。
2歳半から舞台に立っておられたそうです。


講座は能の歴史と能の演者達

神楽の講座と内容が概ね被っていて、能の観点からの芸能の歴史が語られたのが興味深かったです。
まあ、室町時代の芸能で、神楽の演目には能から頂いたものもあるので、そうなってくるのももっともです。


能は室町時代以降時の権力者の庇護を受けた過程で、様式美となっていった。
世阿弥が文書を大量に遺したため、能は他の芸能のようにわからなくならなかった。
能の【上演構成】と流派。
などなど。

最後に、高砂の練習。

いや、先生ほんっとーにいい声をされてる。

講座では、
世阿弥が文書を遺したから
というのに、ワタクシ非常に感銘を受けました。
そうなんですよねえ。

あとで、会のお世話をされている鷺流狂言の米本太郎さんとお話させて頂きました。


どうして山口県の人達は
音楽は大好きだけど
踊りとか舞いとか好まないのか?
って話から。

能楽堂の音響や照明の事とか。

鷺流狂言のわかりやすさとか。

衣装とか高価なものを揃えなきゃなんないのに、公演回数が少なくてとかいうのは、どこも同じような悩み事とか。

その後、生徒さんのお稽古を更に見学。

いいよいいよ!


それで
いつも思うんですが、

伝統芸能ってこんなに面白いのに、どうして敬遠されるんだろう?

なんですよね。
石見やら広島やらでは生きてるんだけど
山口はねえ。

とは言え、ワタクシも、以前は時代劇と浪曲は好きだけどσ( ̄∇ ̄;)という感じだったんですけどね。


いえ、伝統芸能に関心はあったんですが、能についてはワタクシが大濠公園能楽堂に見に行ったろと思い付いた時は、まだ世の中にバブル時代の余韻が残っていて

・ハイソな空間で、お着物着用はマストっぽい。ワンピースでギリギリ・・・若い子はね←ワタクシも若かったけど
・演目数とチケット代がつりあわないような気がしてた
・ハイカルチャーだから眠くなっても眠っちゃダメやろ?みたいなところがあり、居眠り自信120%のワタクシはちょっと無理だろう。それに寝たら高いチケット代が勿体ない←

とかで、敷居がごっつ高かったんです。

逆に、歌舞伎は敷居が低かったとです。
旧歌舞伎座の1幕席が700円(踊り)~1200円くらいで、映画を見に行くより安かったのと近かったのと。
歌舞伎は登場人物と筋さえ分かっていたら、あとは見るだけですから、パンフのあらすじを読む程度の予習で十分楽しめました。
歌舞伎は元々が庶民の楽しみというエンターテインメントなので、これでいいのだ!だったんですよね。


神楽は・・・あれ、相当身体鍛えてるよなあと思いつつ、色々とわからない事が多く辛抱して度々通ってみてこうなりました。


伝統芸能は現代のものではないので、現代の筋を追う演劇とは違い、見る前に筋を知っていないとつまらないということを知っておいた方がいいと思うんです。


ネタバレ上等の芸能

なんですよ。

そもそもが、
1回見たからもういいや
という見方をするものじゃない
というのが、現代人には分かりにくいのかなあと思います。

謡曲には何百という演目があって、
でも、やっぱりメジャーとマイナーとがあって
神楽33番がどーとかいうのと同じじゃないんだけど。


伝統芸能は現代人向けに創られたものではないので、楽しく見られるようになるまで、ちょっとした努力が必要だとは思います。
それはまあ、歌舞伎やバレエとかオペラとかも一緒なんですけど。

一回ストリーミングでストーリーが理解できる現代の芸能とはちょっと違いますよね。
あと、伝統芸能は普通に生活しているだけでは目に触れる機会があまりないので、一発目で【スゲー】って思えないと、次が無かったりするんです。

能楽でも神楽でも、
自分の心の琴線に触れるものが無ければ
引っ掛からないと思うんですよねえ。

ううんうん


鑑賞の手引きが、どうしてそうなるのか
なんとなくわかってきましたよ。

素人が、その手引きを読んで
だから何?
となるところをどうやって繋げるのかっての考えるのは、
ファン上がりの中の人かなあとも思うんですが

それは
今思い付いたんで
後で考える


すっごくインスパイアされました。
最近、派手に傾倒してる石見神楽方面も
プロの演じる能楽を見に行った方がいいよ。
感じるところはそれぞれだとは思うけど。


これはもう、絶対ね。