話しは前後します。

北広島町八幡の聖湖畔の正直村というカフェレストランに、田尾組神楽団さんの公演を見に行ってきました。

 

5月13日土曜日。

この日、早朝からバタバタしてました。

というのが、数日前からウチの物置に子猫連れの親猫が来ており、その猫どもが雨がざあざあ降っていた夜中にMさんから貰ってきた羊の原毛をひっくり返してこぼしてしまったので、雨が小降りになるのを待って早朝5時頃からこぼれた分の脂抜きをやっていたのですが、これが結構な仕事で、想像していたより時間も手間もかかってキー!っていう状態。

 

朝方はまだ前夜の雨が残っていて天気があまりよろしくなかったのですが、家の中でやると獣臭がにおうので外で羊毛をお湯で洗う作業をしていると、何かが遊んで欲しそう?にこっちを見ているんです。

隣家の座敷犬が脱走しているのを発見してしまいました。

 

うわ、隣の犬が漏れている、言わなきゃ・・・と思ったのですが、隣家の方はまだおやすみのようで、犬が外に出て遊んでいるのに気付かれていませんでした。

犬は、しばらく我が家の門のところでうろうろしていたので、車通りもないところだしまあ見ておけばいいかなあと思っていたら、犬はワタクシが家に入った隙に庭に入ってきて、羊毛の入った袋に頭を突っ込んで遊んでいるではありませんか。

 

犬はワタクシの顔を見て「やばい」と思ったのか一旦退いたものの、今度は、隣家の方で犬が脱走していることに気付かれました。

しかし、ただ呼んでもテンション上がっている脱走座敷犬なので、簡単に捕まりはしません。

最後には何とか捕まったのですが、

 

犬は羊毛臭くなっている・・・

 

あれから叱られて、ガッツリ洗われたんだろうなあ。

 という。

朝8時過ぎにして、既にぐったりでですよ。


三葛に上がって、Mさんにその話をしたところ

「動物は羊毛好きみたいですねえ」

ですって。

 

※5月7日に、Mさん家のひつじさんの毛刈り現場にお邪魔しました※

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すみません、毛を刈る前の写真を撮影していないので、毛刈り後にてもふ比較↑

 

猫もなんですが、羊毛のくさい臭いは飼育されている動物にとっていいにおいみたいです。

外で乾かしておくと、野鳥が巣材として持って行くそうです。

 

 

まあ、そんなこともあって、それにプラスでゴミ出しとかウチの洗濯とか猫のトイレとかで10時前。

出遅れてたら、すっかりいい天気になってました。


しかし羊毛と犬と猫で疲れてしまったのと、蝙蝠にびびった人がいて現金の持ち合わせがほとんどなかったのとの合わせ技で、今日はもう八幡原はいいやと思って、Facebookに「八幡原まで行ける気がしない」と弱音を書き込んだところ、ツナ缶さんから

 

「とりあえず片して、大急ぎで来れば間に合う」

というリプがあってですよ。

 

ちょっと考え。

もしかすると、高速に乗れば間に合うのでは?と思って高速に乗ったところ、小郡と山口南間が通行止め←

山口宇部道路に乗るところまで行っていたので、山口市内を仁保に抜けて徳地まで行って、高速は徳地から戸河内まで乗りました。

 

 

正直村に着いたのは、十羅刹女が彦羽根に最後の太刀を浴びせるちょっと前でした。

 

間に合った。

なかなか見ることがない田尾組神楽団さん、来てよかった。

 

って、

どんだけ好きやねん。

 

ちょっと天気ははっきりしなかったんですが、紫外線という面から見るといい感じ。

そして、まだ肌寒かったです。

三葛かっ!って、ここは中国地方有数の豪雪地帯八幡原。

「そんなに雪は降らないよー(でも豪雪)」と言われる三葛より標高の高い、寒い地域です。

 

 
この日の正直村のイベントの詳細は以下。

【聖湖☆正直村のブログ】13日土曜日、13時~田尾組神楽団が舞うよ|

 

上演は、その十羅刹女、恵比須、八岐大蛇の3演目でした。

 
すみません、今回写真はあまりありません。
正直村の高原の湖畔な感じを感じて頂けたら幸いです。
 
恵比須
恵比須様がこどもと引き合いをするんですけど、子供さんが手馴れていなかったところを見ると、観光でこられた方面かなあ?と思いました。
 
 ■八岐大蛇
田尾組さんの大蛇は太鼓に乗るんですけど、これホント大変だろうなあと思うんですよ。
というか、どうやって乗ってるのか、未だにわかりません。
 
須佐之男命が面をかけてます。
面相とか雰囲気は、石見方面な感じでした。
 
 
この後の三葛神楽の練習まで時間があったので、正直村に居残ってツナ缶さんと時間を潰していたら、舞台上で行われていた打ち上げに呼ばれました。
 

正直村の長尾組さんの方と話しをしていた時にお呼びがかかりまして、呼んでる方は長尾組さんの方に声を掛けておられるのかなあと思ったら、ツナ缶さんとワタクシが対象だったという。

 

ツナ缶さんは、彦羽根さんと握手したりしてテンション上げておられました。

 

 

結局、ツナ缶さんは横田神楽社中さんのEAGA公演に行かれるということで明るいうちに立ち去られましたが、ワタクシは三葛に上がる時間ギリギリまで話しをして行きました。

八幡原は、匹見と意外と近いんです。

 

話したのは、田尾組神楽団さんのことについてもですが、気になっていた八幡大歳神社のお祭りで掲げられる大目録とか八幡湿原についてとか。

八幡原に建設が予定されている風力発電反対のこととか。

 

神楽のことについては、田尾組さんが言われていたのは、田尾組さんも年間上演は5回かそこらくらいですよということだったのですが、聞いてみるとまだ地元のサポートがあるみたいでした。

団員さんも、半数は他地区に住んでいらっしゃるとか。

 

でも、広島市内に呼ばれることもあるので、広く名前も知れているから(でも、長尾組さんと間違えられることがあるとか)マニアの人が見にこられるとか。

 

いや、マニアでなくても、いいですよ芸北八幡方面の神楽。

好きだなあ。

 

あと、「伝統芸能でなく、伝承芸能なんですよ」って言っておられました。

伝承芸能って呼び方、いいですね。

三葛神楽も何か聞かれたら伝承芸能って言おう←気に入ったらしい

 

 

それと、田尾組神楽団さんの十羅刹女は十羅さんが太鼓に上がるんですが、他の演目でも神が太鼓に上がることがあります。

 

これについて、点数つける神楽をやっている〔有識者〕方面が「神が太鼓に上がるのはどうかと思う」などと仰るようで、この地区ではその【苦言】を正直に受けて、神が高いところから弓を射る場面で別に上段を用意される団体さんもあるのですが、田尾組さん、そして長尾組さんはそういう改変はしていらっしゃいません。

 

こういうの、昔からやってるって、堂々とやっていいと思うんですけどね。

別に野蛮でもなんでもないですよ。

田尾組さんは「うちは太鼓は神楽上演の道具の一つ、何の為に白い足袋を履いてるんだ」って仰ってましたが、それがいいと思うんです。

 

そりゃ、神が太鼓に上がらない地域の人が見れば、最初ギョッとすると思いますよ。

実際ワタクシも、神が太鼓に上がるんだってビックリしましたけど、

旧芸北町方面はどこも伝統的にそうするんですよ。

それを踏まえずに、頭ごなしに他所の神楽のやることを「けしからん」と仰る、点数つける方面の他所の神楽に対して狭量な事よと思うんですよねえ。

 

いや、点数付けたり総評したりする方面が、その点数つける対象の地区の神楽に精通しているかというとそうでないということが問題なんですけど。

それで、他にも何か言ってるかというと、新しく作って訳わからんことやってるところには特に何も仰らないんですよね。

 

まあ、それでも、この辺の神楽はあちらに阿ることもなく飄々と伝承した神楽をやっておられていいんじゃないかなあと思いました。

 

 

 あと、風力発電のこと。

正直村で建設反対の署名も集めておられました。

 

ワタクシの田舎の長門市日置の千畳敷の風力発電は、景観的に○ということで、風力発電のプロペラと深川湾で好ましい景観になっているので、あまり気にしたことはありません。

まあちょっとごうんごうん鳴る風切り音がうるさいかなとは思ってます。

木吹地区などで仕事していると風切り音が聞こえてくるので近くに住んでる人達は大変だなとは思うんですが、元々風が強いところなので、地元ではあまり言われてないようです。

家が防風林や竹林という遮音壁に囲まれて風車の音に対して剥き出しでないこともあって、健康だとほとんど気にならないのかなあとも思うんですが、実際どうなんでしょ。

 

一方、八幡原の風力発電の方は、話しを聞くと八幡原に何の得もない感じでした。

 

景観はというと、豊北田耕の白滝山みたいに尾根の上に風車がずらり並ぶ事になる模様。

電気は都会に送電されると仰るし、火力発電等の施設じゃないので地元に雇用を創出しない、お金は落ちない、景観と環境は悪くなり、湿原に工事による土砂の影響などがあって環境を変えてしまう可能性があるという、汚いものを山の中に押し付けるような計画になってですよ。

 

太陽光や風力発電は、再生可能でクリーンなエネルギーとか言いますけどね。

その再生可能エネルギーを得るのに、湿原環境を再生不可能に追い込んでしまう可能性のあるようなことをよく計画するもんだと思います。

結局、投資効果なんですよ。土地が安いっていうのが一番ね。

 

 

送電ロスというのがあって、要は発電施設が使用場所から遠ければ、無駄にする電力がそれだけ大きくなるんです。

勿論、風車が回るほど風が吹かなければ発電はできないんですが、最近の風車は性能が良いので、山の尾根に設置していればそれなりに効率よく発電ができるようになっています。

ですので、いつもそれなりに風があるとかそういう問題より、初期投資が安くつくから八幡に計画するんでしょう。

 

発電効率はまあどこでもそうかわらないし、ロスが多少多いだろうけど、土地が安いので、稼動させれば早く儲けが出始めるって話ですよ。

 

風力発電は、電気をたくさん消費する都市部に近い山の尾根に作ったっていいんです。

送電効率がいいんだから、そっちの方が無駄が少なくていいですよ。

でもそうならないというのは結局、買収する土地の価格が高いというのがあったり、後から風切り音がうるさいとか、低周波が発生するとか、影に入るとかいろいろ言われるのがイヤなんでしょ?

 

いやな事は、みんな同じなんですよ。

ホント、こういうところで再生可能とかエコっていうのは、欺瞞でしかないと思うんですよねえ。

何が再生可能だ、何がエコだ、八幡原の貴重な自然は再生可能なのか?エコってホントに自然環境に配慮した発電なのか?って話でしょう。

 

八幡原にしてみれば、あまり手の入っていない豊かな自然や四季の景観を求めて、癒しの必要な都会の人が訪れてお金を落として欲しいっていうのがある訳で、風力発電がごうんごうん回ってたら、魅力は減ってしまいます。

そういうところでの反対みたいですけど。

 

八幡高原に分布している八幡湿原について聞いたんですが、これはありがちなイメージの水芭蕉とかそういうのではなくて、珍しい固有種の植生があり、昆虫もレッドデータに載ってるようなのがいるとかなんとか。

湿原ってホント繊細なもので、工事の土砂が流れ込めば一発で駄目になるようなものなんです。

湿原は、有機物がサクサク分解されない低温の水が存在するところにできるものなので、八幡湿原って日本の湿原の南限に近いんだそうです。

 

それをあれ。

うんざりするような話なんですが、考えない訳にはいかないなあと思いました。

 

 

そんなこんなはあるんですが、その広い湿原の中でも一部だけ尾瀬みたいに観察歩道がついているところがあるようです。

今度行ってみようと思いました。