読み・書き・そろばん | 徳島市の学習塾 吉澤教室

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吉澤教室0523
昔からよく「読み・書き・そろばん」ができればいい。 などと言われ、学問のベースとなっています。特に学力の土台として小学校教育において重視されています。


それと関係する話で、今日はある中学生T君の話をさせて頂きたいと思います。T君は、知人のお母さんの紹介で、吉澤教室へやって来ました。中学3年の1学期が終わり、これから夏休みに入るという時期でした。

彼の希望は、徳島市内の普通高校に入りたいとのことでした。担任との三者面談では、この成績ではまず無理だということでした。彼の住まいは、徳島市外で学区外になるため、5教科合計で400点は欲しいとのことでした。すなわち平均80点欲しいということです。

その時点の彼の成績は、5教科合計で、200点に満たないものでした。ずっと自宅近くの塾に通っていたようですが成績は上がらなかったそうです。本人もご両親もかなり追い詰められた心境にあることはお話してすぐにわかりました。


そこで、彼の各教科の点数を見てみると、どれも50点を超えていないのです。よくあるのは、英語・国語は7割とれるけれど理数系が極めて悪いなどですが、T君の場合、まんべんなくすべてが3040点台なのです。

次に彼の答案用紙を見せてもらいました。そこで、私は、あることに気づきました。それは「彼は、字が書けないんだ」ということです。そんなバカなと思われるかもしれません。
もちろん中学
3年生なので、字は書けます。しかし、私が言いたいのは、答案作成に必要な、「書き」ができてないということなのです。

問題を解くためのベースとなる「読み・書き・そろばん」の処理できて初めて知識の上乗せが可能になります。そのあとよく分析してみるとT君は、小学校、特に高学年で習う常用漢字、算数の基本的な四則計算という学問のベースとなる部分を完全に自分のものにできないまま通過してきたことがわかりました。

ですので、中学1年生になって「さあ勉強するぞ」と塾に行っても、その場しのぎの学習になっていたのではないでしょうか?では、中3の「夏休み」この大事な40日間、T君は何を勉強するべきか…?



普通なら、公立入試に向け、過去問題を解き、知識の底上げをするべきでしょう。しかし、「まだ間に合う」という私の判断で、T君には、「漢字検定4級までのすべての読み書きと、算数の100マス計算の2分突破と小学校高学年の四則計算のマスター」という課題を出し、毎日ひたすら漢字練習と計算練習に明け暮れました。

幸いに、素直でまじめなT君でしたので、私の指示通り、「書き」と「そろばん」の課題をこなしてくれました。合わせて「音読」を行い正確な「読み」のトレーニングを重ねました。


ここで、特に注意したのが、漢字の止め、はね、はらい、バランス、数字の読みやすさです。決して美しい必要はありません。ただ、読みやすく、正確に、早くを目指しました。「書き」が本当の意味でできる状態を目指したのです。


このトレーニングを夏休みの40日間ひたすら続けて、2学期をむかえたT君は、問題を正確に読めるようになり、基本的な計算につまづかなくなったおかげで、中学生としてはじめて知識の底上げが可能となりました。


ここまでくればあとはもう、
3年間の遅れを取り戻すべく、ひたすら勉強するのみです。こうして、2学期の終わりには、5教科で350点を超えるようになり願書提出前には、コンスタントに400点前後をとれるようになりました。


このころになると、本人もかつての自分の答案用紙の雑然さを見て苦笑いをしていました。担任の先生は成績の伸びに驚きながら「問題なしと」見込みで調印くださいました。そして晴れて目標の普通高校に合格できたのです。


ここで、私が強調したいのは、中学生になって何をしても成績が悪い、すべての教科がまんべんなく悪い、といった生徒の場合、小学校高学年の学習ができていない場合が非常に多いということです。


「急がば回れ」ではありませんが、もう一度本当の意味での「読み・書き・そろばん」が完成されているかを見直されてはいかがでしょうか?実は、意外と「私はできる」と勘違いしている生徒が多いのが実際です。


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