『女医・joyしましょう。AKIKOの面白ヒト語り』
長患いより突然死のほうが苦しくない、迷惑もかけないと思い込んでいませんか。
苦しみはともかく、迷惑をかけたくないならば、あらかじめ用意しておかなくてはならぬことがあります。
家族がいれば就寝中の死でも気づいてくれるでしょうが、困るのは身寄りない人の場合です。
私の経験では、ほぼすべての人が自宅で亡くなっています。
玄関先で倒れ、幾日も発見されなかった人もいます。
警察は自殺や他殺、病死かの確認を行わなければならず、解剖に回されるかもしれません。
生前より本人がコロリを望んでいたとしても、突然倒れたら周囲の人は慌てて救急車を呼んでしまうでしょう。
その結果、寝たきりになり、本当にこれでよかったのか家族が迷う事例も経験しています。
糖尿病に高血圧、あまたの病気を抱える男性で一人暮らし、友は犬だけという方がいました。
生きるのにも飽きたのでピンピンコロリで逝きたいが口癖で、ある日、希望通り?突然自宅で倒れられたのです。
しかし、彼は生き返りました。
驚いた愛犬がしきりに顔をなめ、男性は息を吹き返したのです。その後自ら救急車を呼んだそうです。
即治療すれば助かるかもしれない事例でも、誰からも気づかれずに亡くなってしまうことがありえます。
身寄りのない方は近所付き合いが大切ですが、個人情報保護が徹底している現代では隣人の名前すら分かりません。
病院での死ぬことはむしろ恵まれているかもしれないのです。
本当にピンピンコロリを望むなら、延命治療を拒否する旨を明らかにしておき、後顧の憂いがなきよう遺言書と終活を済ませておくほうがよさそうです。
突然死に遭遇した家族も、事実を受け入れがたい場面もあるでしょうが、故人の意思を尊重した結果だと思ってください。
次回ももう少しピンピンコロリについて考えてみます。