『女医・joyしましょう。AKIKOの面白ヒト語り』

 

 素敵な誰かとベッドインできたらいいな。

夢見るだけなら罪ではない、今の世ならば、ですけれど。

 

中世までのキリスト教社会では慕っている誰か、ではなく、怪しげな魔物と交わる夢をみることはタブーでした。

 

 

 魔物の正体は夢魔(妖魔・ナイトメア)。

馬の形をしている下級の悪魔で夢馬と呼ばれることも。

男性型のインキュバスは眠っている女性を襲い悪魔の子を妊娠させ、女性型のサキュバスは男性を誘惑して精液を奪います。

 

 夢魔は相手の欲望を高めるために、襲われる人の理想の異性の姿、かつ下半身は裸で現れます。

愛しい人とのメイクラブなら拒めませんよね。

 

冷静に考えれば、彼氏・彼女が忍んで来ることなどありえないとわかるでしょうが、それはそれ、夢の中で会えたのですから「うっふん」となっても致し方ない、かな?

 

 

 夢魔自身には生殖能力がないために、男性の精液を奪い、人間の女性を妊娠させて繁殖していると考えられていました。

 なぜこんな迷信?がはびこるのか、それは中世では婚前の性交はタブーとされていたからです。

 

実際には私生児や不義密通が多く発生していて、言い訳を考えだしたのでしょう。

なにしろ聖職者が犯した罪も夢魔のせいと言い逃れができたそうなのですからね。

 

 

 思春期の男性が経験する夢精(遺精)もサキュバスの仕業と信じられていたのだとか。

生理現象ですから恥ずかしがることはないのに可哀そう。

 

ヨハン・ハインリヒ・フュースリーの絵をみると、ベッド上の女性は思いっきりのけぞり、夢魔に侵されてむしろ歓喜しているように見えます。

犯したい男性とラブしたい双方の隠された願望が夢魔を生んだのでしょう。

 

現れるなら夢馬ではなく素敵な男性のほうがいいな、夢ではなく現実に会えますように。(あれ?)