時間です。


昨日に引き続きまして。


あかいらか長谷川が、

戦国時代を描いた小説を紹介します。


今日はこちら。

国盗り物語〈2〉斎藤道三〈後編〉 (新潮文庫)
国盗り物語〈2〉斎藤道三〈後編〉 (新潮文庫)司馬 遼太郎

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昨日の一巻に続いての二巻、

斎藤道三の後編です。


物語は、

政敵である藤左衛門こと、

長井利安の暗殺前夜から、

斎藤家を冒して、

娘である濃姫が、

信長へ嫁ぐきっかけとなった、

加納口の戦いの大勝利までが、

描かれています。


この巻でも、

道三は名前を数回変えまして、

長井新九郎利政から出家し、

長井新九郎道三になり、

斎藤家の名跡を継いで、

斎藤左近大夫秀竜となり、

最終的に法名を名乗り、

斎藤山城入道道三に落ち着きました。


何とも忙しい人物です。


第二巻の見所は、

ただの油売りの商人が、

美濃一国の戦国大名となる、

その総仕上げの権謀術数です。


とにもかくにも、

屁理屈がおもしろいです。


側室が一人いる状態で、

正室を一人迎えるのですが、

側室に対して、

「オレは何人でも同じように不足なく愛せる。」

とよくわかるようなわからないような屁理屈で、

側室を丸め込みます。


教養からくるその屁理屈が、

バカバカしくて笑えます。


その屁理屈を、

もちろん政治にも利用して、

とうとう美濃国の戦国大名にまでなるわけです。


史実である、

美濃国主斎藤道三というのが、

出自から考えると、

ぶっとんだゴールなので、

その非現実なゴールへ向かう過程というのが、

とてもワクワクして、

すらすら読むことができます。


また、

歴史や地理の授業で出てこないような、

岐阜県の地名が出てくるので、

それがどこに位置しているのかを調べるのが、

面倒ですが楽しいです。


さて、

三巻以降は、

斎藤道三の婿にあたる、

織田信長の登場です。


それと、

実は道三の義理の甥にあたる、

明智光秀もキーパーソンとして出てきそうです。


ちなみに、

暗殺された長井藤左衛門利安の息子は、

斎藤利賢であり、

その利賢の息子が、

斎藤利三であり、

その利三の娘が、

三代将軍徳川家光の乳母として、

大奥で権勢を振るった、

春日局だそうです。


へー。




またね。


国盗り物語〈2〉斎藤道三〈後編〉 (新潮文庫)
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