はい、どーも(・ω・)ノ
久しぶりに雨風呂に登場です。
今回はちょっと珍しい世界で24本のみという激レアギターのレポ。
数ヶ月前くらいに楽器屋に行った時に非常にレアなギターを見つけてしまい、どうにも好奇心からこれは試さなければイカン!という事で、店員のお姉さんを捕まえて試奏の申し入れ
お姉さん『どちらになさいますか?(^∇^)』
黒幕『えーっと、この子でお願いします m9( ̄∀ ̄) コノコ 』
Fender Limited Edition '56 Stratocaster
この中央のブラウンに焼けた、なんともワイルドなフェンダーカスタムモデルを試してみる事になります。POPにも書いているんだけど、これ
山森の中から出てきちゃった感のある
実に味のある風貌です。
あるーひー♪、もりのなかー♪、くまさんにー(ry
ここ最近のギター界隈で比較的聞く事が増えた材処理という手法。
木材を何らかの方法で音響効果を高めたもので、オールド系に近づける為に行われていたりします。
ここのところよく聞くのは、サーモ、ロースト、最近はアコギ界隈でトレファイド
コンポ系などではネックとかでまま採用例を聞くのですが、フェンダー系では意外と材処理モデルは珍しく、実際に楽器屋さんで出会う率はかなり少なくてレアな印象があります。
しかも今回は世界24本の限定品。
最初は意外と情報量が少なくて、海外のサイトばかり出てくるあたり、国内でのレア度は高く珍品の香りがプンプンします。
色々調べると出てきました。デジマートでは6本ヒット。
デジマート-Fender Limited Edition '56 Stratocaster
個人など並行輸入などで入ってきているものもあるかもしれませんが、日本には10本も無いのではないか?という気もするのですが、実際どうなのでしょう???
そもそもフェンダーが手がけるロースト自体少ないですし、ローストを味わうのにこれ以上無い品と見て楽器屋のお姉さんに突撃するという流れは、これはもはや運命としか思えませぬ
ユー(σ・∀・)σ~ヒクシカナイノデス!!
国内の情報は少なく、最低限のスペックくらいの事しか拾えません。
ほとんど無いと言ってもいいですね。流石世界24本限定。
一応その中から話題のロースト情報を見るに、ボディがローストアッシュという事はよく触れられているのですが、ネックにはあまり触れられていません。一応海外のサイトも覗いてみたのですが、フレットボード…つまり指板がローストフィニッシュという記述は見つかりましたが、いまいちネックもローストなのか?というのは定かでないところ。
見た目がもろに全ローストっぽい焼け具合なので、ネックも?とも思ってしまうのですが、材スペックではネックはメイプルという表記が散見されます。
…
と思ってアンダートンのこちらの動画見てたら、フェンダーギター回で結構な確率で出没し、ビューティフルなプレイを披露してくれるPeterさんが24:30秒あたりでローストメイプルネックと言ってますね。という事はフルロースト?
さて、実際に持つと塗装らしい塗装は無く、サテン仕上げの木を前面に出したガチな印象です。
山からまんま木を切り出して来ました!木工工芸品です!
実はこれ、ログハウスの物件解体した時のヴィンテージな柱から作ったんだぜ
と言われても『世の中そういう事もあるのかな?(*・ω・*)』
と思ってしまう様な一本でございます。
見た目かなりワイルド。
木目の部分も塗装が薄くしか乗せてないので、凹凸感結構あります。
たぶんこれ、ぶつけても傷や凹みがあんま分らないかもしれない(笑)
レアなためか意外と動画が少なく、どうしてもヴィンテージ寄りの印象のモデルなためかブルース系やクリーン等が多く見つかるのですが、ロックからモダンな演奏まで幅広く音色変えていますね。
ストラトと一緒にテレキャスモデルと、なにげにベースもロースト品があるみたいですね。
実際弾いた感じですが、そのロースト効果で生鳴りとアンプの二つの音に迫ります。
●まずは生鳴り
実は、黒幕的にものすごく期待していたのが生鳴りです。
エレキなので生鳴りがどれだけ鳴るかは最重要ではないのですが、ピックアップでの集音にもその鳴りは反映されるので、意外と無視できなかったり…( ・ω・)
音量と言うよりは音質の方がピックアップでは重要かもしれません。
で、コードを鳴らしてどんな音が…
… (。・ω・) …
意外と鳴り感は普通(笑)
思ったほど鳴りはそこまで派手ではありません。むしろマイルドでウッディな温かみのあるタイプの角の取れた質感の鳴き方で、見た目のような音といえばいいのかな?
変なピークが無いので扱い易い印象でしたが、弾いた手応えの木の雰囲気が独特で、例えるなら野外で長期間雨ざらしになった木の雰囲気が個人的に一番近いかも。
独特な質感を持っていますので、現行品とは明らかに異なるマイルドめな鳴きで、後日ロースト単品のメイプルやスプルースを触る機会があったのですが、独特の木の焼けた香りが印象的でした。サーモ、ロースト、トレファイドは名称こそ異なるものの、いずれもほとんど同じ様な焼いた香りがしましたので、全く同じではないかもしれませんが同系統のものかもしれませんね。
材単品で見た場合、変質しているので音質の変化は確かにありますし、実際に焼いているため湿度変化には強いのではないかと思いますが、鳴りの良さまでカバーするかは何とも言えないという印象になってます。(今のところ)
素材単体でのトレファイドやサーモの鳴りを何点か聞いているので、仮にかなり鳴りの良いそれらのものがあった場合、実は素材というよりそれ用に設計やブレイスチューニングがされている事の方が、音へのウエイトとしては大きい可能性はありうるかもしれません。
●ラインサウンド
こちらは弦を弾く際も独特の”たわみ”というか”弦を押し込んでる&引っ掛けてる”感が少しあるので音になるまでほんの僅かにラグがあるタイプのため少しアタック感は控えめ。
そんな訳で速いパッセージの曲だと少しこの奥の深さぶん遅れるので、少し修正しながら弾く感じでしょうか。これは別にダメとかいう訳ではなく、速いアタックの楽器でできない表現を持っているという事ですね。
道具はプレイヤーが使い分けて、初めて適した場で活き出すものですから。
そんなキャラの特徴に引っ張られてか、あまり速いプレイをする動画があまり見られず、この本体の鳴りたい様に(この固体に最適なという意味で)ややゆったりしたプレイの割合が高い印象です。実際触った人にしかこの感覚は伝えにくいのだけど、この辺が気持ちいいというか、乗せやすいというような波やリズム感やテンポの速さが楽器にあるのですが、どちらかと言えばこの楽器は少しゆったりがスイートスポットな印象でした。
総合的に見ると、意外とマイルドでトーン全開でなく少し絞る事もある黒幕には独特の質感は感じますが、案外バランスは悪くなく汎用的な固体なんじゃなかろうかという感じを受けました。
あれだけ独特な感じが盛り込まれているのに、意外とナチュラルでピーキーなところも無く使えると思わせるのは、フェンダーの技術の賜物かもしれません。
見かけたらぜひ一度どうぞ(・ω・)b
世界24本限定でっせ♪