永遠の人 第4話 「妻の贖罪」 | 直井よしたかの芝居道への道

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日々俳優として精進している直井よしたかの苦悩と煩悩の日記!!

大変お待たせいたしました!!














永遠の人の続きをアップします!!














「永遠の人」










脚本:堀内 洋介(ほりうちようすけ)






写真撮影:北郷 仁(ほんごうじん)














自宅に帰ってくる幹夫・・・












咲子はテレビを見ていた・・・






新!!直井よしたか の芝居道への道








「また人が死んでいく・・・また人が死んでいくわ・・・」










「咲子・・・」












新!!直井よしたか の芝居道への道






彼女は自分の作った薬を死刑に使われていることに耐えられなくなり








自らその「木になる薬」を飲んでしまったのである・・・








「・・・私のせいだわ・・・」






「咲子・・・君は何も悪くない・・・君が責任を感じることは無いんだ・・・忘れよう・・・」






「そうね・・・それがいいわね」






「そんなことは考えなくて良いんだ・・・」






「大丈夫よ。幹夫・・・しばらくしたら・・・全て忘れることができる・・・」












幹夫は、なにも言えなくなってしまう・・・












幹夫は気を紛らわすように土をまき始める










あの男がいた公園の土・・・










それに気がついた咲子は、「やさしいわね・・・」とつぶやく・・・












・・・










咲子はまだ意識こそあるものの






食欲がなくなりはじめていた・・・






今日はなにをしていたんだい?と幹夫が聞いても






なにもしていなかったという・・・










・・・










「駄目じゃないか!!何でもいいから考えるんだ!!頼むから考えてくれ・・・・」












咲子はそれを聞き笑っていた・・・










「何でそんなに必死なの?」と・・・










「私が木にならないように・・・少しでも人間らしくいられるように・・・あなたはそうやって私に話しかけているの?」










幹夫は言葉につまってしまう・・・










「もういいのよ・・・・もういい・・・もう・・・そっとしておいて・・・」








部屋に風がやさしく吹きこむ・・・








「そんなこと・・・できない・・・」








幹夫はゆっくりと口を開く








「僕が話すことを止めてしまったら・・・君は人間らしさを失っていくだろう・・・何も考えないで・・・何もしないで・・・ただそこに佇む・・・そうしたら君の進行ははやくなる・・・君は・・・考えなくちゃいけないんだ・・・」






幹夫はうなだれていた・・・まるで自分にだけ不幸が降り注ぐかのように・・・








咲子はもう考えるのがいやになっていた・・・






もうこれ以上人が木になっていくのは耐えられない・・・






薬を飲むことでいやな事を全て忘れようとしたのである・・・










「この薬を飲むとすこしづつ嫌なことを忘れていく・・・






あの薬の罪を背負って生きていくぐらいなら・・・






今はこのほうがよかったって思えるの・・・」






新!!直井よしたか の芝居道への道




「そんな勝手な・・・僕は・・・どうすりゃいい?」








咲子は「・・・ごめんなさい」と一言つぶやいた・・・














咲子はワクチンを作ろうと努力した、強く生きようともした






だが全ては上手くいかなかった・・・そしてなにより






そんな自分をみて、幹夫が辛そうだったのがなによりも辛かった・・・






「どうしても・・・どうしても・・自分が許せなかったの・・・」










「わかった・・・もういいよ・・・生きていれば楽しいことばかりじゃないのは当たりまえさ・・・なんでもいいから・・・話そう・・・・僕は君を・・・木にはさせない・・・」








「幹夫・・・辛い思いをさせてごめんなさい・・・」








咲子は続けて・・・








「もしね、私が木になってつらかったら、生きることも嫌になるくらい辛かったら・・・」






「・・・」






「私たちの思い出の写真がはいっているところ・・・そこに・・・この薬が入っているわ・・・」






「!?」






「もし本当に辛かったら・・・この薬・・・飲んで・・・」






「・・・・・・そんなこと・・・できないよ・・・・」幹夫は震えながら言う・・・






「私の横でこの薬を飲んで・・・そしたらここに永遠に佇むことが出来るから・・・」






幹夫は答えることが出来ない・・・






「そんなこと・・・無理よね・・・でもおじいちゃんになったら飲んでくれるかしらね・・・そしたら嬉しい・・・」






「・・・・・・咲子・・・」






「でも・・・こんなマンションのなかじゃ。二人とも上手く根づけないわね・・・そうだ・・・私が木になったら・・・二人で桜を見に行ったあの場所に植え替えて・・・そこで二人で木になるのも悪くないわね・・・」






咲子は微笑みながら話す・・・








やさしく風が吹いていた・・・








・・・・・・










「・・・咲子・・・咲子!?」








「・・・静かにして・・・今日はお月様がきれいだわ・・・」








夜空には満月が輝いていた・・・


























はい!!今日はここまでです!!








大変お待たせしてしまってすいません!!








コメントとペタは明日には返しますのでご容赦ください!!










ではでは・・・












直井よしたか