いじめられている。どうしたらこんな地獄が終わると悩んでいる小6のキミへ | 小島よしお オフィシャルブログ 「コジログ~おっぱっぴーな日々」powered by Ameba

いじめられている。どうしたらこんな地獄が終わると悩んでいる小6のキミへ

「いじめられている。どうしたら、こんな地獄が終わる?」と悩んでいる小6のキミへ 

よしおに相談を送ってくれてありがとう。今日まで、よく我慢していたね。こうやってよしおに気持ちを伝えてくれたこと、すごく勇気のある行動だと思う。つらい状況を冷静に文章にして人に伝えるって、なかなかできることじゃないよ。すごくえらい。

<いじめは絶対にだめ> 
まず声を大にして言いたいのは、いじめはどんな理由があってもダメってこと。「生物学的に、人間はいじめをしてしまうもの」というようなことが書かれている本も読んだことがあるけど、本当にそうだとしても、よしおはそれを認めちゃいけないと思う。本能的にそうであっても、人間は社会的生き物なんだから、って。だからいじめは絶対にダメなんだ

まず大前提にあるのが、人はみんな一人ひとり違う「ものさし」を持っているのに、それを理解していない人が多いんじゃないかな。
いじめが起きる要因の一つにあるのは、いじめっこの「ものさし」にハマらないから気に入らなくて八つ当たりする、ってことだと思うから。みんな別々の生き物だ、ってしっかり理解しないといけないと思うんだ

<いじめの3段階、恐ろしいPR作戦> 
いじめを経験した精神科医、中井久夫さんがいじめを分析して書いた『いじめのある世界に生きる君たちへ』っていう本も読んだ。そこには、「いじめには三段階ある」
相手をひとりぼっちにさせる「孤立化」
抵抗しても無駄だと思わせる「無力化」
いじめなんてないってみんなが錯覚する「透明化」。
孤立化のときに、いじめっこは周囲の人にPR作戦というものをするらしいんだ。「こいつにはいじめられる理由があるからいじめているんだ」みたいなね。
例えば「あいつは足が遅い」「あいつはニキビがある」とか。「だからおかしいよな」って言って、孤立に追い込むんだ。
そしてこれは、先生も巻き込んでしまう。
「この子のここをおもしろがると受けるのか」ってね。
そしていじめられた側は「だから自分はいじめられるんだ」っていう理由づけにしてしまうっていう仕組み。
よしおはネットニュースのコメント欄にも同じ構造を感じているよ。いじめの加害者になってしまってることに気がついてない人も多いんじゃないかな。

<もう一緒にいなくていいんじゃないかな> 
自分が窮地に陥ったときって、大人が読む自己啓発本だと「自分を変えよう」ってよく出てくるんだけど、理不尽なことをされているほなみちゃんだけが変わる必要はないはずだよね。じゃあどうすればいいんだろう、って考えると、もう一緒にいなくていいんじゃないかな、ってよしおは思う。一番いいのが、環境を変えること。
でもそのときは「逃げたわけじゃないぞ」ってことをちゃんと認識してほしい。「自分が、より幸せでいるために選んだんだ」って考えてほしい。
よしおの友だちのさかなクンが「魚も水槽という狭い世界ではいじめが起きる。大きな海に出ればそんなことはない」って言っていたんだ。ほなみちゃんが心地よく過ごせる場所が絶対にあるはずだよ。

<人間誰もがハッピーになる権利がある>
第三者機関に相談できないかな。
LINEとかでいじめについて相談できる方法もあるみたいだね。もしそういうことができるなら、よしおに伝えてくれたように相談してみてね。きっと力になってくれるはず。もしかしたらもっと具体的な状況を聞かれるかもしれないから、頑張って何をされたか記録(メモ)
しておくと深刻さがより伝わると思う。
 親御さんに伝えるときも、深刻だと思われたくなくて軽く言っちゃうこともあるかもしれないけど、誤解が生じないように「深刻なんだ」ってことを訴えていいと思うよ。もちろん、いじめている子たちにはバレないように、忍者のように秘密裏に動くことがポイントだよ。

人間は誰もがハッピーにこの人生を過ごす権利があるよ。よしおの大好きな植物学者の稲垣栄洋先生が「人は生まれてくるだけで、とてつもない競争を勝ち抜いてきた。これ以上競争をして苦しむのはおかしい」って言っていたんだ。よしおもそう思う。ほなみちゃんには、自分が苦しくない選択をしてほしいな。
 もう本当にダメだ、ってなったらよしおがほなみちゃんの元に行くから! 
ほなみちゃん、春には中学生かな? 環境が変わることで何か変わるといいな。また何かあったらいつでもお悩み相談送ってね。

 ……って、僕は思うんだけど、君はどう思うかな?

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 https://dot.asahi.com/articles/-/211782