「4.サービスは外部送信規制の対象サービスに当たるか。」について検討する。
登録・届出を行っている電気通信事業者または第3号事業者が行う電気通信役務であっても、全ての電気通信役務が外部送信規制の対象になるわけではない。
規制対象は、利用者の利益に及ぼす影響が少なくない電気通信役務と言われる次の4つの電気通信役務である。
① メッセージ媒介サービス等
② SNS、動画共有サービス等
③ オンライン検索サービス
④ 各種情報のオンライン提供サービス
1 メッセージ媒介サービス等
メッセージ媒介サービス等は、他人の通信を媒介する電気通信役務である。
【具体例】
・メールサービス
・ダイレクトメッセージサービス
・参加者を限定した会議が可能なウェブ会議システム
【実務】
◆このサービスを単体で提供している場合だけでなく、たとえば、オンラインストレージサービスとメールサービスを含む複合的なサービスを提供している場合もメッセージ媒介サービス等に当たる。
2 SNS、動画共有サービス等
SNS、動画共有サービス等は、その記録媒体に情報を記録し、又はその送信装置に情報を入力する電気通信を利用者から受信し、これにより当該記録媒体に記録され、又は当該送信装置に入力された情報を不特定の利用者の求めに応じて送信する機能を有する電気通信設備を他人の通信の用に供する電気通信役務である。
【具体例】
・SNS
・電子掲示板
・動画共有サービス
・オンラインショッピングモール
・ライブストリーミングサービス
・シェアリングサービス
・マッチングサービス
・オンラインゲーム
・オンライン教育
3 オンライン検索サービス
オンライン検索サービスは、入力された検索情報(検索により求める情報をいう。以下この号において同じ。)に対応して、当該検索情報が記録された全てのウェブページ(通常の方法により閲覧ができるものに限る。次条第三項第一号において同じ。)のドメイン名その他の所在に関する情報を出力する機能を有する電気通信設備を他人の通信の用に供する電気通信役務をいう。
【具体例】
・GoogleやYahoo!などの検索サイト
4 各種情報のオンライン提供サービス
各種情報のオンライン提供サービスは、前号に掲げるもののほか、不特定の利用者の求めに応じて情報を送信する機能を有する電気通信設備を他人の通信の用に供する電気通信役務であって、不特定の利用者による情報の閲覧に供することを目的とするもの
【具体例】
・オンライン販売のウェブサイトにおけるオンライン取引等とは独立した業界に関連するニュース配信や情報提供
・ニュースや気象情報等の配信を行うウェブサイトやアプリ
・動画配信サービス
・オンライン地図サービス
・乗換案内
・就職、転職、アルバイト等の情報提供サービス
【実務】
◆ウェブサイトで事業者に関する情報以外の情報、たとえば、法律事務所が事例紹介や改正法の解説などを掲載している場合は、「各種情報のオンライン提供サービス」に当たると考えられる。
◆顧客管理アプリや勤怠管理アプリのオンラインサービス(SaaSなど)が「各種情報のオンライン提供サービス」に当たると解説するウェブページが散見されるが、天気やニュースといった各種情報を提供するウェブページと異なり、顧客管理アプリや勤怠管理アプリは、基本的には利用者が情報を入力して使用するだけであるから、事業者が当該アプリ上で情報を提供する例外的な場合でない限り「各種情報のオンライン提供サービス」には当たらないと考えられる。
