統計情報は、複数人の情報から共通要素に係る項目を抽出して同じ分類ごとに集計等して得られる情報であり、一般に、特定の個人との対応関係が排斥されているため、「個人情報」に該当しないものである(個人情報保護委員会のHPより)。

統計情報であれば、本人の同意なく第三者に提供することなどができる。

 

それでは、会社が保有している顧客の個人データから統計情報を作成することができるのか。

たとえば、複数の店舗の顧客のクレジットカード利用状況をまとめるために、当該顧客情報から市区町村という共通要素に係る項目を抽出して同じ分類ごとに集計することはできるか。

一見すると、市区町村ごとのクレジットカードの利用状況だけに加工するのであれば統計情報になり得るようにも思える。

しかし、元の個人データを保有している会社は、市区町村ごとにグループ化した一つ一つの情報を元の個人データと照合し、各グループのどの情報がどの個人と結びつくかを特定することがなお可能である。

したがって、会社が管理しきれている程度の情報量から統計情報を作成しようとしても、「特定の個人との対応関係が排斥されている」という要件を満たすことができないため、統計情報を作成することはできない。

個人情報保護委員会の相談窓口担当者の話によれば、「特定の個人との対応関係が排斥されている」といえるのは、元の情報が典型的なデータベースソフトウェアが把握し、蓄積し、運用し、分析できる能力を超えたサイズのビッグデータであるような場合のことである。

 

統計情報を作成して第三者提供を容易にしようとしても、基本的にこれはできないということである。

したがって、本人の同意なく第三者提供するには、匿名加工情報に加工することを検討していく必要がある。

 

なお、統計情報と加工情報の違いのイメージは、元の個人データ5を1に集計するのが統計情報であり、元の個人データ5を加工するものの加工後も5であるのが匿名加工情報である。

山田太郎11歳、田中次郎12歳、山本三郎13歳、滝田四郎14歳、小野田五郎15歳

 ⇒ 10代5名 【統計情報】

山田太郎11歳、田中次郎12歳、山本三郎13歳、滝田四郎14歳、小野田五郎15歳

 ⇒ 11歳1名、12歳1名、13歳1名、14歳1名、15歳1名 【匿名加工情報】