Windows11(22H2)という新バージョンの背景(表向き)
まだ発表されてそれほど経っていないWindows11(21H1)の新バージョン22H2が先日発表されました。見た目はスタートボタン右の検索窓が新設された程度です。新バージョンを発表した背景はまずセキュリティプログラムの脆弱性が多数報告された事による、その対応策が表向きの理由のようです。これはWindows10でも度々起こっていた事ですし、その度にバージョンアップがなされて来ました。ただしこの場合、設定画面を開くと出てくる「Windows Update」で必要な更新プログラムがインストールされる様に設計されていましたので利用者は「Windows Update」の通知により知りえる情報ですし、先に申し上げた様に「Windows Update」を操作して更新プログラムをインストールすれば済む事でした。今でも多くのWindows10ユーザーはいますので更新は定期的に今のところ行われてはいます。それではWindows11(21H1)ユーザーである私自身のメインPC(自作デスクトップPC)を新バージョンの22H2にアップデートしようと従来の「Windows Update」で試みてみましたが私の経験と知識では出来ませんでした。つまり新バージョンへのアプローチは今の時点では違うと言う事だと思います。
新バージョンWindows11(22H2)のインストール方法に必要なもの
ではどうすればWindows11(22H2)をインストールする事が出来るのか、出来るだけ簡単に書いてみまいと思います。
まず用意するものがあります。3通りありますが、それぞれ違いはあります。
・DVDにISOデータを焼いてインストールする場合。
・USBメモリを利用してUSBインストーラーの作成。
・Microsoftのダウンロードサイトから直接インストールする方法。
この場合はデータ書き込み用のDVDを使用するわけですが、よく利用されているDVD-Rでは容量不足でISOデータが書き込みできません。DVD+RというDVDを用意して下さい。
・USBインストーラーを作る場合。
こちらの方法ですと8GBのUSBメモリでは容量不足との警告が出て出来ませんでした。経験則からですと市販の16GB以上の容量を持ったUSBメモリが必要なようです。ISOデータを書き込む段階でバックグラウンドで動作するプログラムが新しいバージョンのデータを書く際に必要な更新データの書き消しを行うスペースが必要と考えて良いでしょう。これはDVDで行う場合も同じことです。
私は両方を試してみました。DVD+Rは容量が8.5GBありますが出来上がったDVDの盤面を見るとほとんど焼かれた痕跡があります。実際の出来上がりデータ容量はそんなに大きくはありませんが、作業スペースとして必要と言う事だと思います。
Windows11(22H2)は検索で「Windows11をダウンロードする」と書いて検索すれば辿り着けます。
Windows 11 をダウンロードする (microsoft.com)
あとは文面に従って作業するだけです。ただし対象のパソコンが今お使いのパソコンにインストールする場合とそうではなく他のパソコンにインストールする場合では手順が違います。そこは説明文をよくお読みになってそれに沿って行えば簡単にできます。実はこんなに面倒なことをしなくても直接インストールする事は出来ます。ただしそれはお使いのパソコンがWindows11の必要案件を満たしているパソコンが対象です。これが3つ目の方法です。それ以外は私が以前ここで書いたTPM 2.0やSecureBootのチェックを回避して要件を満たしていないPCにWindows 11をインストールする方法 – レビューサイトforyourlife (kookoo.co.jp)
の方法で行うことになります。インストールの準備手順としてはここまでは同じです。また今まで利用してきたデータ等をご利用の場合(特に個人でクラウドを利用している場合やデータを内蔵型HDD(SSD)内に保存している場合は必ずバックアップを行っておいて下さい。パーテーションを分けている場合でも今回は外付けHDD(SSD)かUSBメモリなどにデータを移しておいて下さい。クローンの作成でも良いでしょう。サーバーをご利用の場合はこの時点で一時停止しておいた方が良いというMicrosoft Team内のレポートがありました。
新バージョン(22H2)のインストールについて
では実際に新バージョンにバージョンアップしていきましょう。ここでは既にに何かしらのWindowsが入っている前提で書きます。必要案件を満たしていないパソコンの場合はまず先ほど書いた手順でTPM2.0とSecureBootCheckを回避したところから始まります。要件を満たしている比較的新しいパソコンの場合はこの手間はなくDVD、あるいはUSBメモリを用いて作業を始めます。まったく新しくしてしまうクリーンインストールと今までのデータやアプリを残したままバージョンアップするのでは途中の段階で違いが出ますので先にクリーンインストールの手順から書きます。
・まずはパソコンに電源が入っている状態でDVD,あるいはUSBメモリを挿入しておいてください。その後電源を切ります。
・パソコンに電源を入れるわけですが、まずBIOSの変更をします。何故かと言うと普段はどのパソコンも大体は起動Bootの設定がHDD(SSD)かWindows Boot Managerが上位(画面で一番上)に設定されています。そのまま電源を入れても今入っているWindowsが起動するだけです。そこで新しいWindowsに書き換えるわけですから先ほど作ったDVDやUSBメモリで起動するように設定します。メーカーによってBIOS画面を出すキーが違いますのでそこは取扱説明書で確認してください。私は普段富士通製、NEC製あたりが多いのでそちらで書きますがキーボードの一番上に並んでいるファンクションキー(Fキー)の中のF2キーを押したまま電源を入れます。上手くいけば「ピーッ」と音がしますのでファンクションキーから手を放します。するとBIOS設定画面が出てきます(失敗したら電源を切ってやり直しです)。もし普段高速スタートをご利用なさっている場合は「利用しない」にこの時点で変更しておいて下さい。画面上の方に幾つかTABキーがありますので今回はその中の「Boot」というTABを選択します。すると下の方にBootの序列が出ています。一番上に先ほど挿入したDVDドライブ、あるいはUSBメモリを一番上に来るように設定します。これもメーカーによって使うキーが違いますので確認しておいてください。富士通の場合でもモデルによって違います。ターゲット(DVDドライブ、あるいはUSBメモリ)をキーボードの⇅キーを使って選択してスペースキーかF6キーで変更します。ターゲットが一番上に設定出来ましたらF10キーでBIOS設定を終了させます。普通はそのまま再起動がかかって英文(~~~~DVD・・・)の1文が出ますのですかさず「Enter」キーを押します。しばらく待つとWindowsのロゴマークが表示されてその後(結構時間がかかります)くるくると円が回りだしたらOKです。あとはインストールマネージャーに従って作業を進めるだけです。ここまでは殆ど旧バージョンWindows11と同じです。実はこの先に新バージョンならではの作業があります。
・旧バージョンではアカウントやその他もろもろの設定を「スキップする」という形で回避出来ましたが新バージョンではこのインストール中にパソコンの利用者のWifiを設定してインターネットと繋ぎます。そのあとでMicrosoftに登録しているメールアドレス、パスワードを打ち込んでPINもここで設定しなければなりません。これが後で色々と影響して来ます。まぁ、後は今まで道理ですがこれをしたことを覚えておかないとインストール完了後の設定作業に影響します。そのあとは更新プログラムの確認やら何やら勝手に進んでいき、インストール作業が済むと見なれたWindows11のデスクトップ画面に切り替わり一通りのインストール作業は終わります。真ん中にボンとメニュー画面が飛び出すところも旧バージョンと同じです。
・ここまで来たら使用していたDVDを取り出して(USBは外して)今までは普段使うアプリやOFFICEソフトをインストールしてデスクトップに必要なショートカットを並べ、その後各種設定(共有フォルダやサーバー等々)をしていくわけですが新バージョンではこれまで通りにこれらを行うと面倒なことになります。まずは設定画面を開いて左サイドのバナーの中央ほどにある「アプリ」を選択して画面を開きます。一番下に「スタートアップ」という項目がありますのでそれを開いて「Microsoft One Drive」をOFFにします。そして一度「アプリ」のトップページに戻りそのあと各種設定(共有フォルダやサーバー等々)を行って下さい。
・これでほとんどWindows11のインストールに関する作業実態は終わりです。これは経験則ですがこの後にアプリやOFFICEをインストールすると殆どの場合デスクトップ上のアプリのショートカットキーが白化けして使えなくなります。そうなってしまった場合はすべての作業を終えた後、白化けしたショートカットを1個ずつ右クリックで消して一番最後にスタートメニューの「すべてのアプリ」から1個ずつドロップアウトしてデスクトップに配置し直します。私の場合、メインPCは仕事にも利用しますので「One Drive」も利用していますが先程の書きましたアプリのスタートアップの「One Drive」は切ったままです。「One Drive」は有料の100GBを利用していますがこれを「ON」にするとあっという間に一杯になってしまいます。サーバーをご利用の方はその心配はないでしょうが、個人で「One Drive」を利用している場合、今回の新バージョンではバグが出ている模様です。個人利用のパソコンの場合、今まででしたらアプリを入れてOFFICEをインストール出来たのですが、新バージョンになってからこの「白化け」現象が発生するようになりました。いずれ解決していくとは思いますが、現時点では要注意な部分です。原因として考えられるのはインストールしている初期段階でMicrosoftに登録しているメールアドレスやパスワードを入力している事に起因していると考えます。私も一度この現象を経験したので自分のデータは内蔵HDD(SSD)のコピーを分類ごとに2TBのUSBメモリ4個に別けてにバックアップしています。現時点でこの方策はうまくいっていますが少々面倒です。もう1つ変更点があります。それはMicrosoft officeのインストールに関してなのですが、今まではWindowsをインストールして先にMicrosoft officeをインストールしても問題ありませんでしたし出来ました。新バージョンではWindows Updateで更新を終えないとMicrosoft officeのインストールが出きなくなりました。この理由は判りません。
それでは次にデータを残したままバージョンアップする方法を考えてみましょう。おそらく今までのやり方では無理があるように感じます。まずは外部の保存先にデータを移すしかないように感じます。例えばドキュメントなどの種別ごとに外部記憶媒体(USBメモリやHDD)に避難させるしか私には考えられません。内部搭載のHDD(SSD)ではいくらパーテーションで分けていても結局は同じ回線で「One Drive」なりサーバーなりに繋がってしまう訳ですからインターネットと切り離した「場所」に避難させるしかないかなと感じています。お詳しい方ならもっと上手な方法をご存じかもしれませんが、私はいわゆる「ハード系」ですので今はこれで精一杯です。
私は作業所のお仕事とは別に自宅で個人商店の形式で中古のノートパソコンや部品類の販売をインターネット上で販売する仕事もしています。お客様にお届けする商品ですから間違いがあってはいけませんし、ご迷惑をかけられません。お客様に商品が届いたのち、入金報告のメールが来るだけというのが一番良い事です。
さて、今回はWindows11の新バージョンのインストールに関して経験した事をつらつら書かせて頂きましたが、私自身の勉強不足を露呈してしまったようにも感じます。皆様はどうお感じになったでしょうか?。