タイトル スキンフォード 処刑宣告

公開年

2023年

監督

ニク・カチェフスキー

脚本

ニク・カチェフスキー テス・メイヤー

主演

ジョシュア・ブレナン

制作国

オーストラリア

 

本作のキャッチコピーは「血も涙もない極悪非道の犯罪組織に対する復讐劇を、凄惨な残虐描写の連続で描くオーストラリア製のバイオレンスアクション。」となっている。間違ってはいないのだが、冒頭から?の洪水が頭を埋め尽くす展開で、そのまま伏線の回収も設定の説明もないまま物語は大団円?を迎え、映画館を出た時はキツネにつままれたような思いだった。そして、他の観客も同じような表情なのを見て、自分だけが理解できなかったのではないとほっとした。家に帰ると速攻でネットでググりまくったが、情報が錯綜していて要領を得なかった。なんせ本作、英語版のwikiもなく、かろうじてヒロインのシャーロット・ベストから2023年公開の映画で2017年に第1作。翌2018年に第2作が作られたようで、本作は3作目らしいことが判明し、「『スター・ウォーズ』でいきなり『ジェダイの帰還』だけ見ても仕方ないな」と思い、感想はパスしていた。

と・こ・ろ・が

「2016」としっかり表示。つまり本作は第1作となる

 

U-NEXTで配信が始まったので、美人でセクシーなヒロインと、これでもかと出てくる半裸の美女たち見たに鑑賞する事に。ポイントが失効しそうなこともあったのだが。そうしたら、エンドロールに「2016」の文字が?再度調べた結果、これは2017年の製作でシリーズ1作目という情報を目にして頭がパニック。総合した結果、本作は2017年公開の第1作目で、それを日本の配給会社のエクストリームが2022年制作の映画として公開した事から、この混乱が起きた様だ。ちなみに映画comやFilmarksでもしっかりと「2022年製作」と乗っているのも、混乱の元だろう。何より本作は、ほとんど説明というものをしておらず、まるで監督が撮りたい画像を適当に撮って繋ぎ合わせたかのような印象を受けるのも、原因の一つだと思う。

冒頭で一人の若い男が、いかにも“や”のつく自由業的な男に郊外に連れ出され「自分の墓穴を掘れ」と言ってスコップを渡されるという、ベタ中のベタ展開から始まる。穴から手が出てきてびっくりするが、その手が動生きだしてさらにびっくり。パニクった突然相手の“や”のつく自由業者が銃を乱射。若者に全弾命中するが、何故か傷一つつかない。それを見た若者は銃を奪い“や”の付く自由業者を射殺。穴から若い女を救い出す。救い出された女は礼も言わず、二人が乗ってきた車に乗り込み発車しようとする。若者も慌てて車に滑り込むが、エンジン始動した瞬間、車は大爆発!炎に包まれてしまう。しかし、なんという事でしょう!炎の中から、男の手を引いた女が現れたではありませんか!しかも、炎に服を焼かれたのか二人とも全裸!こうしたサービスは嫌いじゃない。爆発の炎を見る全裸の二人のバックショット、なかなか好みだ。

こうしたショット、なんかワクワクする

 

見てるこっちはまだ状況がつかめていないが、男は一瞬で理解したらしく、近くに落ちてた自分を拘束していた手錠を女と自分にかける。彼は、女が不死身で彼女の直近にいる者も不死身となる事に気が付いたのだ!

で、男の名がスキンフォードで病気の父親の治療費を稼ぐため、悪事に手を染める主人公。映画では主にスキニーと呼ばれる。一方ヒロインは、不死の呪いをかけられた女性でゾフィア。しかし本人は死ねない事にうんざりして、早く死にたいと思っている。なんやかんやあって二人はギャングからトラックを運ぶ仕事を請け負うが、金が欲しいスキンフォードはちゃっかりトラックを強奪。何があるかな。と荷台を見たらそこには下着姿の若い女が大勢押し込まれていた。しかもその中にはスキニーの元カノまで。

モブと思ってたこの看護師が、終盤大活躍!

 

彼女の話で医者から腹の中に何かを埋め込まれたことを知り、とりあえず病院に連れていくことに。途中でギャングの追手がやってくるが、みんなでゾフィアを囲み、なでなでする事で不死身となり何とか逃れる事に成功。病院にたどり着くが、彼女たちをさらったボスの変態ロリが起爆装置を入れ、彼女たちは全員爆死する。予告編でメインとなっていた、あの下着姿の美女達は、中盤で全員退場する潔さ。これは予告編詐欺待ったなし。その後ギャングのボスや変態ロリボス。そして女の腹を割き爆弾を埋め込むことに執着するキ〇ガ〇博士とゾフィアの事を知るギャングの女。スキニーの父親をまじえた大混戦の幕が切って落とされる。と言ったもの。

何故スキニーは冒頭で殺されかかったのか?とか、その後で簡単に許され仕事を得たのは何故か?とか、ゾフィアは何故不死身なのか?とか、下着姿の女たちは何故集められたのか?とか、ギャングのボスと変態ロリボスの関係は?とか、一切描かれずバイオレンスとエロとグロに特化した映画。バディものとして二人のちょっと冷めた関係もいいし、ヒロインのシャーロット・ベストが美人でスタイルばっちり。かつエロい。車の爆発で全裸となり、そのあとはシーツを巻き付けたような格好。そして白い下着姿でムネポッチもばっちり見える。

で、何だったの?彼女たちは?

 

ただ、消化不良どころかほとんど謎が明らかとならないし、設定も矛盾している部分もある。ゾフィアに触れると本人も不死身になりハズが、あの〇チ〇イ博士は至近距離にいたのにゾフィアにあっさりと首を切られている。ただ、コマケー事は気にせずに頭空っぽにして、見るのが正解だと思う。そしてエクストリームは責任をもって、続編2作を公開すべき。