こんにちは、吉乃もかです。

早速私がパラスリートへの道を歩み始めた道のりを

少しずつ書いていこうと思います。

 

それでは~スタート~!

 

小さな頃からとにかく体を動かすことが大好きで、

興味をもったことには考える前にやってみる!

という無謀ながらもアクティブに楽しい毎日を

過ごしていた私。

 

小学生の頃に好きになった宝塚の影響で歌ったり

踊ったりお芝居することが大好きで、

事故前は声楽やタップダンスのレッスンに励んでいた。

 

ところが2020年4月、自転車に乗っていて

青信号の横断歩道を渡ろうとした瞬間

右折侵入してきた車にはねられ、

その日から私の人生がガラッと変わった。

 

両下肢に麻痺が残り立つことも歩くこともできなくなり、

移動手段が車椅子に変わった。

自分の脚はちゃんと身体にくっついているし

形もしっかり残っているのに

動かないというのは本当に不思議な感覚で、

自分の脚で歩けないことがなかなか受け入れられず、

「こんな姿誰にも見られたくない・・・」

と思って事故後は1年半ほどうつ状態に

なってしまったのである。

 

自分で言うのもなんだが私は小さな頃から

何をやっても結構ソツなくこなす器用な人間だった。

人とのコミュニケーションをとることだって得意だし、

右のコンロで煮物を作りながら左のコンロで

炒め物を作ることもできる(マルチタスクも

任せろ!的な意味)。

やりたい事はいっぱいあるし落ち込んでいる

ヒマなんて無いさ!という勢いで生きてきたので、

自分がうつ状態に陥ることなんてあり得ないと

考えていたのだ。

 

それなのに自分はうつを患ってしまった・・・。

 

何もできない状態になった自分が許せなくて、

無価値に思えて、自分が勝手に鼻で息を吸って

吐いて心臓が動いていてくれる以外は

何もすることができなくなってしまったのだ。

 

もちろん頭の中ではいつも「明日こそ何かやる!」

という風に考えてはいるのだけれど身体が動かない。

 

「なんとかしたい、アクティブだった頃に戻りたい!」

という想いを持ち続けていたある日、

車椅子でもなにかできるスポーツは無いかと

インターネットで「車椅子 スポーツ 大阪」

と検索した時にちょうど明日が締切という

タイミングのアーチェリー教室の募集を

見つけたのである。

 

アーチェリーという言葉を見たとき、

弓と矢は想像ができたけれど、何をどう競う

競技なのかはまったく知らないスポーツだった。

ましてや車椅子に乗りながらあんな長い弓を

どうやって扱うのかといった疑問が浮かんだが、

矢を射るフォームがすごくカッコイイなと

感じたことで応募することに決めた。

 

これが私とアーチェリーの出逢いである。

 

アーチェリーがやりたかった、というよりは

なんかカッコイイというのが決め手。

なんとも薄っぺらい動機だけれども、

やりだしたらやり過ぎレベルで取り組む私。

 

参加できることが決まったアーチェリー教室は、

毎週火曜日の夕方3時間を3ケ月間という

初心者にしてはガッツリと取り組ませてくれる

スケジュール。この時間を無駄にしてはなるまいと、

レッスンの無い日はYou tubeで動画を見て

フォームを研究したりネットでルールを勉強したりして、

気づけばアーチェリーの沼にどんどんハマって、

教室が終わるころにはすでにアーチェリー用品店に

行って自分のハンドル、リム、矢、とマイボウを

一式揃えてしまった。

 

教室の指導者からは、最初はレンタルの弓を

半年ほど使ってフォームを作ってから購入したら

いいんじゃない?と言われたのだが、

思いついたら即行動のワタシ。

 

最初の一歩が肝心なんだ!というこだわりだけで

マイボウセット約10万円を即決。

普段は豚こま肉100g98円だったものが

108円になっただけで購入を躊躇するくせに、

いきなりデパートの高級肉店で「

鹿児島黒豚肩ロース500gいただけるかしら?」と

言っているようなものである。

 

 自分専用のアーチェリー道具を持とうとすると、

ハンドル、リム、ストリング、矢(1ダース)、

クィーバー(矢を入れる筒みたいな入れ物)、

チェストガード、アームガード、タブ、ボウスリング、、、などが必要で、初心者向けのものであれば

約10万円ほどで揃えることができる。

もちろんアーチェリーにもブランドがあって、

それなりの性能をもちながらもリーズナブルな

価格のものもあり、最低限で揃えた場合は

5,6万程度で済むこともある。

 

文字だけで5万だの10万だのと書いていると、

「アーチェリーってお金かかるなぁ」と

感じられると思うが、ここで少し想像してみて欲しい。

某テーマパークに遊びにいった場合、

テーマパークでなくともどこか行楽地に行った場合、

お祭りの夜店でもいい。

このような場所へ遊びにいった場合、

「あ!これ欲しい!」と思ったときに高いと

思いながらもその場のノリで買ってしまうことは

無いだろうか。

楽しい時間から現実に戻った時(帰宅後)、

お財布の中身が思っていたよりも無くなっていた・・・

というご経験がある人は多いと思うのだけれど・・。

 

こういった浪費タイムを合計すると実は

結構な金額になるんじゃないだろうか。

何かを始める時というのは、必要な道具を

そろえることで発生する費用に目がいきがちで、

諦めてしまうこともあるだろう。

 

けれども生活の一部として自分に必要な

時間になり得そうなものであれば、先行投資と

考えて思い切って使ってみるのも面白い。

 

やはり自分専用のものを持つと、

道具に愛着が湧くし自分のレベルに

合わせた道具の買い替えを考えるのも

楽しみの一つとなる。

いつのまにか〇〇のためなら

何万円も出費することが普通になる、

という恐ろしい習慣になってしまう可能性も

あるのだが、そこは自分の財布と相談しながら

進めていただきたい。

 

少し話が逸れてしまったが、まとめると、

ふと思い立って検索してアーチェリー教室を

見つけたことで私のアーチェリー生活が

始まったというだけのことなのであった。

文章をつづることが苦手ながらも書き始めると長くなってしまうようなので、アーチェリーの面白さについては次回書いていこうと思う。

 

ここまでお付き合いいただいたことに感謝します。