コロナウィルス対策の雇用調整助成金が使えない | 富山よしのぶオフィシャルブログ

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安部総理が、正規雇用者も非正規雇用者も守ると豪語したが、基本あまり守られるような助成金は無いのではないかな。

 

今、コロナウィルス対策で目玉の助成金を企業は確認していると思う。

 

それは雇用調整助成金。 

 

雇用調整助成金とは? 経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされた 事業主が、労働者に対して一時的に休業、教育訓練 又は出向を行い、労働者の雇用維持を図った場合に、 休業手当、賃金等の一部を助成するものです。 

 

助成内容 【助成率】大企業1/2、中小企業2/3 【支給限度日数】1年間で100日(3年間で150日)。

 

【特例の対象となる事業者】 新型コロナウイルス感染症の影響を受ける事業主 ※日本人観光客の減少の影響を受ける観光関連産業や、部品の調達・供給 等の停滞の影響を受ける製造業なども幅広く特例措置の対象となります。

 

【特例措置の内容】 ①休業等計画届の事後提出が令和2年5月31日まで可能。 ②生産指標(売上高等10%減)の確認対象期間を3か月 から1か月に短縮。 ③雇用指標(最近3か月の平均値)が対前年比で増加し ている場合も対象。 ④事業所設置後、1年未満の事業主も対象。

 

となっている。

 

ほとんどうちは対象になるのでは?と期待した。

 

当社としては行政側からの勧告もあり、運営している温浴宿泊施設「玉乃湯」を3月2日から閉鎖した。 最低でも2週間閉館するので、従業員にも休んでもらうが、これは運営側の都合で休んでもらうため、給与を支払わなければならない。 そこにこの助成金が適用になれば、事業は利益は出ないが、人件費ロスは最小限に食い止めることができるかも。

 

意気揚々と担当窓口に電話。 そうしたら。

 

「2月の売り上げは前年度と比べて10%以上減少していますか?」という質問。

 

2月の売り上げ?なんの関係あんの? 一応調べてみたら、スタッフみんなの努力で、前年度よりはるかに売上高は上がっている。 自浄努力で何とかしているもんだ。

 

それを報告したら、「あ~じゃ、対象じゃありませんね」と。

 

要は3月に半月行政指導で休むにも関わらず、その月の休みの助成金は前月の2月の成績が去年より悪くなってないといけない。 3月の業績悪化は3月末には証明されるが、それは3月のダメージに対する助成金は該当しない。 3月の業績悪化の証明は、次の月の4月にもし従業員を休ませたらその分が適用になるという仕組み。

 

当然、3月のロスをカバーしないといけないので、4月は休んでられない。 だから雇用調整助成金は対象にならない。

 

結論、雇用調整助成金は2月になんとか踏ん張って頑張った企業には対象にならないという悲劇。 意味不明。 建付けが悪すぎる。

 

これは、従来の考え方として、雇用調整助成金が景気悪化に伴って、企業が休業に追い込まれそうな場合に人件費を補助するという考え方で作られているため、本来即効性が求められるコロナウイルス対策の助成金とは性質が異なるはずなのに、無理くりコロナウィルスの対応助成金として、そのままの建付けで適用したわけだな。 要は実態を考えずに無理をしたわけだ。

 

要はお粗末対策なのだな。

 

もちろん、声は出した。 何とか要件緩和をして、本当に必要とされている助成金として世に出すべきだと思うので。 

 

コロナウィルスは誰のせいでもない。 誰も悪くない。 ウィルス対策をすることだけだ。 だから、政府の対策も仕方ないとは思う。

 

ただ、安倍総理があたかもすべての事業者に「安心してください、しっかり補償する」みたいな発言をするのは全く自分が発令する対策案を理解していないことになるし、国民を安心させるふりをして奈落の底に落とすようなものだ。 

 

東日本大震災の復興政策とよく似てる。 復興庁が設立された2012年以降に被災地に設立した企業は法人税減税が5年間あるという措置が取られたが、僕らのように2011年の震災の年に設立した会社は「早すぎるので適応外ですね」と言われる始末。

 

別にいいけど。 でもなら最初から皆さん助けますみたいなこと言うなと思う。

 

嘘つかれた気分やでしかし。

 

こういう緊急事態の時に、丁寧に本当に打撃のある人や企業を頭の悪い建付けの助成金で救えないというのは、お粗末日本が露呈している証拠だな。 こういうときほど丁寧に、しっかりと誠実に、確認しながら、柔軟に対応してほしいものだ。