こんばんは 吉村龍泉です。
 
昨日、ある方から人形焼を頂戴しまして、
 
美味しく食しました。
 
その入れ物に本所七不思議の一節が載っていました。
 

 
これは、『置行掘』(おいてけぼり)という話で、本所界隈(東京都墨田区)で
 
江戸時代から伝わる奇談・怪談話のひとつだそうです。
 
他にも『燈無蕎麦』(あかりなしそば)、夜中に腹が減ったので街を歩いていると、
 
行燈に火を灯さずにいる蕎麦屋が一件みえた。
 
不審に思い近づいてみると、店内は温かく、お湯も沸いていて蕎麦の香りもする。
 
なのに誰もいない、灯もともっていない。
 
親切心から火を点けてやるのだか、どこからともなく風が入り、
 
すぐに灯りは消えてしまう。何度も何度も火を灯しても、やはり消えてしまう。
 
気味が悪くなって帰ると、しばらくの間は不吉な事が続くという話や、
 
『送り提灯』(おくりちょうちん)・『送り拍子木』(おくりひょうしぎ)・
 
『足洗邸』(あしあらいやしき)・『片葉の葦』(かたはのあし)・
 
『落葉なき椎』(おちばなきしい)・『馬鹿囃子』(ばかばやし)・
 
『津軽の太鼓』(つがるのたいこ)などと八個以上の話が存在するそうです。
 
でも、なぜ? 七つ以上あるのに七不思議というのでしょうか?
 
八不思議でも九不思議でも不思議なこといっぱいでもよいのに、
 
この手の話は、すべて全国各地で七不思議と表現されていますよね。
 
七不思議の七とは、一体どういうことなのでしょうか?
 
ふと、疑問に思い調べてみました。(ご存じの方には、今更ですがね。)
 
人間が一度に気づくこと・知ることが出来る数の限界が七つだそうで、

つまりこの場合の七とは「最たるもの」という意味だということです。
 
因みに、七を超えた数 八になると「数えきれないぐらい多い」と

という意味になります。
 
例えば、八百万の神、八百八橋、八百屋、嘘八百などはそういうこと。
 
 
では、七にまつわることで、もうひとつ。
 
よく野球で「ラッキーセブン」という言葉を使いますが、
 
このセブン 七とは、どういう数なのでしょうか。
 
野球で云えば、7回表裏の攻防に対して使いますが、
 
どういう意味なのでしょうか?
 
まず、七という数字は、洋の東西を問わず聖数とされています。
 
古代イスラエル人は、3を天の数、4を地の数として、
 
その和の七を聖数としました。
 
キリスト教でも、神は七日にして天地を創造されたとか、
 
神には七つの聖霊があると言われ、その他にも七罪・
 
七徳・七悪など七の数が盛んに使われています。
 
トランプに於いても七の数はラッキーな数字とされ、
 
何か良いことがある、得をするなど環境や益になるように
 
突然変化が起こって事態が好転する数とされています。
 
だから、野球では七回の攻撃に、局面が変わり、
 
得点が入ること、運がつくことが多いので、
 
ラッキーセブンと云われているわけです。
 
では、なぜ七という数には、何故変化が起こるのでしょうか?
 
ちょっと十二支を使って説明したいと思います。
 
月にも十二支が割り振られていて決まっています。
 
子の月は、今の十二月にあたり、万葉が落ちて、
 
冬至のある月です。太陽の南中高度が最も低く、
 
日照時間が一番短い月です。そして、丑の月の一月、
 
寅の月の二月、卯の月の三月、辰の月の四月、巳の月の五月、
 
午の月の六月、この午の月は子から数えて七カ月目にあたり、
 
夏至のある月で、太陽の高度が最も高く、
 
日照時間が一番長い月です。
 
草木が繁茂の極に達する時で、
 
七カ月前の十二月とは全く正反対の現象を呈しています。
 
子は、方位では北 五行では水を表し、
 
午は、方位では南 五行では火を表します。
 
方位は対冲であり正反対、五行は相剋の関係になります。
 
それから、卯の月の三月は、草木の青い芽が地上にはい出すころで、
 
辰の月の四月、巳の月の五月、午の月の六月、未の月の七月、
 
申の月の八月、酉の月の九月、この月は卯から数えて
 
七カ月目にあたり、草木の葉も色ずく準備に入る時期であり、

 

葉を落とす準備の時期でもあります。
 
卯は、方位では東 五行では木を表し、
 
酉は、方位では西 五行では金を表します。
 
これも方位は対冲であり、五行では相剋の関係になります。
 
一年間の気象・自然現象から見ても、
 
七カ月目には、このように正、反の現象を呈します。
 
よって、『七』の数には、正、反の変化の意味が
 
含まれているということです。
 
 
貧乏人も七カ月、七年後には金持ちに
 
なっているかもしれないし、
 
金持ちも七カ月、七年後には貧乏人に
 
なっているかもしれない。
 
七転び八起きという言葉は、ここから生まれているのです。
 
また、よく押しの一手という言葉を使う時がありますが、
 
一押し、二押し、三押し、ということは、
 
相手が「イエス」といったら、一気に押しまくらないと
 
七日目には(あっという間に)「ノー」という気に
 
変化する危険性があるからです。
 
また、その逆もあるということです。
 
あと、今は変わってしまいましたが、
 
昔は、七曜 一週間は、月曜日から熱心に働きだして、
 
七日目の日曜日にはゆっくり休むという形でした。
 
これも正、反の現象です。
 
 
 
今日は、七にまつわる話をさせて頂きました。
 
 
最後までお読みいただき、ありがとうございます。