こんばんは 吉村龍泉です。
昨日あった酉の市の由来は、天照大御神が天之岩戸にお隠れになった際、
天宇受売命(あめのうずめのみこと:踊りの名手の女神)が、岩戸の前で
舞われた折、弦(げん)という楽器を司った神様がおられ、天手力男命
(あめのたぢからおのみこと:天の手の力の強い男神)が天之岩戸を
お開きになった時、その弦の先に鷲がとまったので、神様達は世を明るくする
瑞象(よい兆し)を現した鳥だとお喜びになり、以後、この神様は鷲の一字を
入れて鷲大明神(おおとりだいみょうじん)、天日鷲命(あめのひわしのかみ)と
称されるようになりました。
天日鷲命は、諸国の土地を開き、開運、、殖産、商賣繁昌に御神徳の高い
神様として信仰されています。後に日本武尊(やまとたけるのみこと)が
東夷(とうい:古代中国東方の異民族)征討の際、天日鷲命を祀った社に
立ち寄られ戦勝を祈願し、志を遂げての帰途、社前の松に武具の「熊手」を
かけて勝ち戦を祝い、お礼参りをしたそうです。
その日が十一月酉の日であったので、この日を鷲神社例祭日と定めたのが
酉の祭、「酉の市」です。この故事により日本武尊が併せ祭られ、御祭神の一柱と
なっています。
この時期、世の中は、クリスマス(降誕祭)に向けていろいろと盛り上げておりますが、
日本では、もうひとつ火を熾す道具(鞴:ふいご)を扱う方たち、刀工・鍛冶屋・鋳物屋
などが行う祭りがあります。鞴祭りです。旧暦11月8日(今年は12月6日)に行います。
日頃使う火の神様に感謝し、安全祈願をするお祭りです。
日本では、自然神を祀るお祭りも多いです。あと、天からの恵みというか、五穀豊穣に
感謝する新嘗祭、全国の神社でも斎行されていますし、もちろん宮中でも執り行われ
ます。そうそう、天皇陛下は、紅白歌合戦をご覧になっておられるのか?と以前話題に
なったこともありますが、そうごゆっくりされてはおられないのです。なぜかと云うと、
新しい年をお迎えするため、1月1日に執り行わなければならない祭祀があるからです。
大晦日からその準備で宮中はお忙しいです。その行事とは、四方拝(しほうはい)で、
四方節とも呼ばれる祭祀です。これは、皇居の宮中三殿の西側にある神嘉殿
(しんかでん:天皇陛下が天の神・地の神を祀る所)の南側の庭に設けられた
建物の中に入り、伊勢の神宮の皇大神宮・豊受大神宮の両宮に向かって拝礼した後、
続いて四方の諸神を拝するものです。
天皇陛下は、五穀豊穣を願い、民の無病息災も祈っておられるのです。
この国は、いろいろな事・物に感謝する国であるのです。
些細なことでも、うまくいったら、危険を免れたら、
ちょっと手を合わせて心の中で『ありがとうございます。 感謝します。』と
唱えてみたら如何でしょうか。
良い気持ちになれると思いますよ。
気分が変わると思いますよ。