こんばんは 吉村龍泉です。

 

讀賣新聞の編集手帳に、

 

『透明な仕切りのある水槽に、片方にカマスを、

 

もう片方に餌となる小魚を入れる。カマスは

 

小魚を食べようとすると仕切りにぶつかってしまい、

 

小魚を捕えることができない。

 

この状態に慣れてしまうと、仕切りを外しても、

 

カマスは小魚を食べようとしなくなる。

 

しかし、仕切りのあった頃を知らないカマスを加えると、

 

その新入りのカマスが小魚を食べるのを見て、

 

無気力であったカマスも食べられることに気づき、

 

小魚を捕まえるようになる。』という元陸上選手の

 

為末大さんの著書「限界の正体」で紹介されている

 

〔カマス理論〕であります。

 

でも、この実験の真偽は定かでないそうです。

 

しかし、思い込みが、やる気を殺いでいる。

 

限界を決めているのは、自分なのだという

 

メッセージを伝えている話であるのです。

 

このカマス理論を読んで、自分はある現象を思い出しました。

 

それは、百匹目の猿現象です。

 

『宮崎県串間市の幸島(こうじま)で、1953年に

 

サツマイモの餌付けに成功した猿の中で、

 

1匹のメス猿が、それまでどの猿も行わなかった

 

砂のついたサツマイモを川の水で洗う行動を行いました。

 

するとその後、この行動が少しずつ群れの中へ伝わり、

 

ある日、幸島でサツマイモを洗うニホンザルが

 

臨界値(例として「100匹」)を超えたとき、

 

不思議な出来事が突然起こりました。

 

それまで数年かけて少しずつ広まっていった

 

芋洗い行動が、この臨界値を超えた途端、

 

まるでテレパシーでも使ったかのように

 

幸島の群れ全体に一瞬で広まったのです。

 

しかも驚くべきことに、この行動は幸島から

 

200キロ以上も離れた大分県の高崎山の猿の群れや、

 

そのほか日本全国にあった猿の群れにも広まっていきました。』

 

という現象です。このようなことは、人間にも言えます。

 

人間の場合は、100人は必要ありませんが。

 

例えば、10秒の壁と云われた陸上競技男子100メートル競走で、

 

1983年5月にカール・ルイスが初めて10秒の壁を越えて9秒97を出し、

 

その年の7月にはカルヴィン・スミスも9秒93を記録しました。

 

そして今は、陸上競争男子100メートル競走は、9秒台が出るのは当たり前。

 

日本人は、10秒の壁で足踏みしていますがね(この理由が知りたい方は、

 

「限界の正体」をお読みください)。

 

また、男子フィギュアスケートの世界も4回転ジャンプが夢の時代から、

 

現在は4回転ジャンプを跳べないと勝てない時代。

 

いいえ、今季は2種類以上の4回転ジャンプが出来ないと(羽生結玄選手・

 

宇野昌磨選手など)、優勝できないようになってしまいました。

 

このことは、無理だと思っていたもの(ある意味限界)を、

 

ふと誰がその限界を超えてしまうと、それをきっかけに

 

次々誰もが超えてしまうということです。

 

人間には、誰かができれば、自分もできるという心理が働き、

 

その瞬間、不可能が可能に変わり、限界ではなくなってしまいます。

 

できないという思い込みのから解き放たれたわけです。

 

 

ですから、限界は、自分自身の思い込みが作っているのです。

 

 

では、どうやったら、限界を打ち破れることができるのでしょうか?

 

まずは、思い込みの原因を知ることのようです。

 

思い込みを作る要因としては、(「限界の正体」より)

 

憧れ、成功体験、モチベーション、周囲のアドバイス、(事前)情報、

 

わかったつもり、地位や名誉、嫉妬心などあります。

 

自分がどのような(上記の中の)思い込みをしているかを見極めることが、

 

限界を脱出するまずはヒントのようです。

 

あと、限界を打破する対策としては、あまり大きな目標は立てず、

 

今、目の前の自分にできることに集中することのようです。

 

その方が、力が発揮されやすいのです。

 

その積み重ねが、大きな飛躍に変わっていくのだそうです。

 

 

※ もっと詳しくお知りになりたい方は、為末大さんの本をお読みください。