吉村整形外科クリニックのブログ

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日々の出来事を徒然なるまま書き綴っています。

 新型コロナウイルス感染症もある程度落ち着いてきたと思われておりますが、世界を見渡すとまだまだ解決すべき課題は山積で、これから開始といった感じだと思います。

 

 さて、最近、新型コロナウイルス感染症に対して、関節リウマチで用いるアクテムラ(一般名トシリズマブ)が効果があるのではないか、といわれています。トシリズマブってのはどんな薬かといいますと、ヒト化抗ヒトIL-6受容体モノクローナル抗体であって、インターロイキン-6(IL-6)の作用を抑制し免疫抑制効果を示す分子標的治療薬です。

 

関節リウマチなどの膠原病疾患に使用される薬剤でして、吉村整形外科クリニックでも使用実績がございます。しかし昨今、海外では新型コロナウイルス感染症の治療の有効性について検討が行われています。

 

例えば中国では20人の患者に対して通常の治療に加えてトシリズマブを投与したところ、酸素需要量が減少し、肺炎の画像所見の改善がみられるなどの報告がありました。特に重症20症例が全員生存していたという報告もあり注目されるところです。

 

ふりかえって国内では現時点で新型コロナウイルス感染症に使用された報告はありません。

 

投与方法としては通常、関節リウマチについては1回8mg/kgを4週間隔で点滴静注します。だから体重50kgの女性ならば400mgを投与することになります。新型コロナウイルス感染症に対する適切な投与量ははっきりしていませんが、中国からの報告では400mg 単回投与が行われているようです。

 

新型コロナウイルス感染症に対して使用したときの副作用はまだ良くわかっていません。でもこれから治療薬を開発する上でヒントになり、アクテムラが国産の治療薬であることから、国産の新型コロナウイルス感染症治療薬が出てくることも夢ではありませんね。