素心塾長SNS講話(NO111)

「人物学 山岡鉄舟」

 

 

山岡鉄舟


『修身二十則』
 
一, 嘘を言うべからず


一, 君の御恩忘れるべからず


一, 父母の御恩忘れるべからず


一, 師の御恩忘れるべからず


一, 人の御恩忘れるべからず


一, 神仏ならびに年長者を粗末にすべからず


一, 幼者を侮るべからず


一, 己に心よからず事 他人に求めるべからず


一, 腹をたつるは道にあらず


一, 何事も不幸を喜ぶべからず


一, 力の及ぶ限りは善き方に尽くすべし


一, 他を顧して自分の善ばかりするべからず


一, 食する度に農業の艱難をおもうべし 草木土石にても粗末にすべからず


一, 殊更に着物を飾りあるいはうわべをつくろうものは心濁りあるものと心得べし


一, 礼儀をみだるべからず


一, 何時何人に接するも客人に接するよう心得べし


一, 己の知らざることは何人にてもならうべし


一, 名利のため学問技芸すべからず


一, 人にはすべて能不能あり、いちがいに人を捨て、あるいは笑うべからず


一, 己の善行を誇り人に知らしむべからず すべて我心に努むるべし

 

 

○ 鉄舟の名言

 

「心身ともに忘れ、おのずから天地万物、一筆に帰するの妙」

鉄舟が剣・禅・書において、

 

 「衆生無辺誓願度」と唱えた。

 

山岡鉄舟

天保七年(1836)~明治二十一年(1888)


 

山岡鉄舟先生は、明治維新のハイライトといわれる

 

江戸城無血開城の立役者で、

 

西郷隆盛と勝海舟のトップ会談を実現させ、

 

江戸を戦火から救った幕臣です。

西郷隆盛をして

 

「金もいらぬ、名誉もいらぬ、命もいらぬ人は始末に困るが、

 

そのような人でなければ天下の偉業は成し遂げられない」と賞賛させ、

 

鉄舟先生の活躍に感銘を受けた西郷は、

 

その後自らも無欲を貫いたと言われています。

 

また、鉄舟先生は、剣・禅・書の達人として

 

明治維新後の多くの人材に影響を与え、

 

その中でも明治天皇の教育係として十年間仕え、

 

日本の近代化(特に、精神教育や文化)に多大な影響を与えました。

 



また、徳川慶喜に仕え、幕臣として活躍した後に

 

新政府の政治家として茨城県参事、伊万里県権令を歴任し、

 

また明治天皇の教育係として十年間仕えたという功績は、

 

世界的に非常に高く評価されています。

 

しかし、その功績は一般的にはあまり知られておらず、

 

歴史の影に隠れたままとなっています。

 

これは、日本の歴史の大きな転換期になし得た偉業について、

 

先生は多くを語ろうとしなかったからです。
 

 

 

鉄舟先生が活躍された幕末における歴史の真実に迫り、

 

新しい歴史観を提案したいと思っています。

 

鉄舟先生が持たれていた誰にも負けないほどの、

 

国家への忠誠心と情熱、誠実さを知ることにより、

 

現代に生きる私たちが

 

「日本人として忘れかけた何か」を思い出させてくれる。