今の日本政府は、老人に対し冷たく吹雪の中に座らせている

長野県に移住して来て、「姨捨山」の地が信州なんだと知った!

山に囲まれ美しい北アルプスや南アルプスの雪の山々を見ながらふと考えた

今の日本の政治は「75歳からの後期高齢者に対してお姨捨山」に行けとばかりに冷たい

老人が早く死ねと言わんばかりの「年金減らしや介護費値上げ」

今の日本政府は、老人に対し冷たく吹雪の中に座らせている

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

70歳になれば、みんな「人減らし」で

≪楢山節考≫

山に囲まれた信州のある村。今年も楢山の歌が歌いだされる季節になった。

村の年寄りは七十になると楢山まいりに行くのが習わしで、六十九のおりんはそれを待っていた。

息子の後妻も無事見つかって安心したし、山へ行く時の支度はととのえてある。

済ませることはあともう一つ…。

       -塩屋のおとりさん運がよい 山へ行く日にゃ雪が降る-

自分が行く時もきっと雪が降る…おりんはその日を待ち望む。

 孝行息子の辰平は、お供で一緒に行くのだが、気が進まず元気がない。しかし家計を考えて年明けも近い冬の夜、誰にも見られてはいけないという決まりのもと背中に母を背負って楢山まいりへと出かけていく。辛くてもそれが貧しい村の掟なのであった。

≪楢山のおばすて山≫

おりんは元気に働いていたが今年楢山まいりを迎えようとしていた。

楢山まいりとは七十歳を迎えた冬には皆、楢山へ行くのが貧しい村の未来を守る為の掟であり、山の神を敬う村人の最高の信心であった。

山へ行くことは死を意味し、おりんの夫、利平も母親の楢山まいりの年を迎え、その心労に負け行方不明となったのである。

春。向う村からの使の塩屋が辰平の後添が居ると言って来た。

おりんはこれで安心して楢山へ行けると喜ぶ。辰平にはけさ吉、とめ吉、ユキの三人の子供とクサレと村人に嫌われる利助と言う弟がいた。

それがおりんの家・根っ子の全家族である。夏、楢山祭りの日、向う村から玉やんが嫁に来た。おりんは玉やんを気に入り、祭りの御馳走を振舞う。そして悩みの、年齢と相反した丈夫な歯を物置の石臼に打ちつけて割った。

夜、犬のシロに夜這いをかけた利助は、自分が死んだら、村のヤッコ達を一晩ずつ娘のおえいの花婿にさせるという新屋敷の父っつあんの遺言を聞く。早秋、根っ子の家にけさ吉の嫁として、腹の大きくなった雨屋の松やんが混っていた。ある夜、目覚めたおりんは芋を持って出て行く松やんを見た。

辰平はもどって来た松やんを崖から落そうとしたが腹の子を思いやめる。数日後、闇夜に「捕山様に謝るぞ!」の声がした。雨屋の父つっあんが焼松の家に豆かすを盗みに入って捕まったのである。食料を盗むことは村の重罪であった。二代続いて楢山へ謝った雨屋は、泥棒の血統として見なされ、次の日の夜、男達に縄で縛られ生き埋めにされた。

その中におりんに言われ雨屋にもどっていた松やんも居た。新屋敷の父っつあんが死に、おえいは遺言を実行していたが利助だけはぬかした。飼馬のハルマツに当り散らす利助を見かね、おりんはおかぬ婆さんに身替りをたのむ。晩秋、おりんは明日山へ行くと告げ、その夜山へ行く為の儀式が始まった。夜が更けて、しぶる辰平を責め立てておりんは楢山まいりの途についた。

裏山を登り七谷を越えて楢山へ向う。楢山の頂上は白骨と黒いカラスの禿げ山だ。

楢山節考 (予告篇)