モスクワ特別賞の主演、真木よう子さん「泣いちゃった」

 
 
 
産経新聞 6月30日(日)11時51分配信
 
 

モスクワ特別賞の主演、真木よう子さん「泣いちゃった」

産経新聞 6月30日(日)11時51分配信
29日、モスクワ国際映画祭で「さよなら渓谷」が審査員特別賞に輝き、記者会見に応じる主演の真木よう子さん(佐々木正明 撮影)(写真:産経新聞)
 【モスクワ=佐々木正明】第35回モスクワ国際映画祭で審査員特別賞に輝いた「さよなら渓谷」の大森立嗣監督と、主人公の夫婦役を演じた真木よう子さん、大西信満さん3人が29日、授賞式後にモスクワ市内で記者会見に応じ、受賞の喜びを語った。主演の真木さんは、受賞の瞬間「泣いちゃった」と振り返り、「一生、女優を辞めたくない」と語った。

 「さよなら渓谷」は、過去に起こった残酷な事件をきっかけに、加害者の男性と被害者の女性が憎しみと償いのはざまで心を通じ合わせていくストーリー。モスクワ国際映画祭ではコンペティション部門16作品のうち、唯一の日本の映画作品としてノミネートされていた。

 モスクワ入りしていた3人は国際映画祭最終日の29日、レッドカーペットを歩いて授賞式会場に入場。賞が発表されると、大森監督が代表してトロフィーを受け取り、壇上で「胸をはって日本に帰りたいと思う」と語った。受賞理由について、審査員は「洗練された舞台演出と人間関係への深い理解」にあると評した。

 その後、3人は記者会見に応じ、大森監督は「俳優たちの素晴らしい演技が認められた」と説明。監督5作目での国際映画賞受賞について、「僕の映画はいつも賛否が激しいのだけれど、自分がやってきたことが間違っていなかった。今回の作品は、次の新しい所へ向かっていく最初の1本かなという印象が心の中にあります」と語った。

 真木さんは「スタッフ、キャスト全員が苦しんで頑張って、信頼して支え合って作り上げた映画なので、評価されて、とてもうれしい」と笑顔を見せた。

 一方で、5月に出席したカンヌ国際映画祭は和やかな雰囲気だったが、モスクワ国際映画祭では、上映会で「容赦なく、途中で出ていく人がいて、一時はかなり落ち込んだ」とも。それでも受賞することができ、「こんな素晴らしいチームが日本映画界にあるのなら、私は一生、女優を辞めたくない。すごく自信になった」と語った。

 吉田修一さんの原作「さよなら渓谷」を読み、大森監督と一緒に相談しあって映画化を実現させたという大西さんは「困難な状況の中で、できた映画だからこそ、ちゃんとした意味のある作品にしなくてはいけないと思った」と述べた。

 セリフ抜きのシーンが多かった自身の役柄については「言葉で伝えない映画であるからこそ、表情とか、たたずまいで情景を見せることができるよう努めた。真木さんと一緒に作り上げた2人の空気が外国の方に伝わったのはうれしく思う」と語った。
に輝いた「さよなら渓谷」の大森立嗣監督と、主人公の夫婦役を演じた真木よう子さん、大西信満さん3人が29日、授賞式後にモスクワ市内で記者会見に応じ、受賞の喜びを語った。主演の真木さんは、受賞の瞬間「泣いちゃった」と振り返り、「一生、女優を辞めたくない」と語った。

 「さよなら渓谷」は、過去に起こった残酷な事件をきっかけに、加害者の男性と被害者の女性が憎しみと償いのはざまで心を通じ合わせていくストーリー。モスクワ国際映画祭ではコンペティション部門16作品のうち、唯一の日本の映画作品としてノミネートされていた。

 モスクワ入りしていた3人は国際映画祭最終日の29日、レッドカーペットを歩いて授賞式会場に入場。賞が発表されると、大森監督が代表してトロフィーを受け取り、壇上で「胸をはって日本に帰りたいと思う」と語った。受賞理由について、審査員は「洗練された舞台演出と人間関係への深い理解」にあると評した。

 その後、3人は記者会見に応じ、大森監督は「俳優たちの素晴らしい演技が認められた」と説明。監督5作目での国際映画賞受賞について、「僕の映画はいつも賛否が激しいのだけれど、自分がやってきたことが間違っていなかった。今回の作品は、次の新しい所へ向かっていく最初の1本かなという印象が心の中にあります」と語った。

 真木さんは「スタッフ、キャスト全員が苦しんで頑張って、信頼して支え合って作り上げた映画なので、評価されて、とてもうれしい」と笑顔を見せた。

 一方で、5月に出席したカンヌ国際映画祭は和やかな雰囲気だったが、モスクワ国際映画祭では、上映会で「容赦なく、途中で出ていく人がいて、一時はかなり落ち込んだ」とも。それでも受賞することができ、「こんな素晴らしいチームが日本映画界にあるのなら、私は一生、女優を辞めたくない。すごく自信になった」と語った。

 吉田修一さんの原作「さよなら渓谷」を読み、大森監督と一緒に相談しあって映画化を実現させたという大西さんは「困難な状況の中で、できた映画だからこそ、ちゃんとした意味のある作品にしなくてはいけないと思った」と述べた。

 セリフ抜きのシーンが多かった自身の役柄については「言葉で伝えない映画であるからこそ、表情とか、たたずまいで情景を見せることができるよう努めた。真木さんと一緒に作り上げた2人の空気が外国の方に伝わったのはうれしく思う」と語った。
 
 
 
 
 
 
 
「さよなら渓谷」
 
真木よう子が「ベロニカは死ぬことにした」以来7年ぶりに単独主演を飾り、吉田修一の同名小説を映画化した人間ドラマ。緑豊かな渓谷で幼児殺害事件が起こり、容疑者として実母の立花里美が逮捕される。しかし、里美の隣家に住まう尾崎俊介の内縁の妻かなこが、俊介と里美が不倫関係にあったことを証言。現場で取材を続けていた週刊誌記者の渡辺は、俊介とかなこの間に15年前に起こったある事件が影を落としていることを知り、2人の隠された秘密に迫っていく。俊介役は「赤目四十八瀧心中未遂」「キャタピラー」の大西信満。「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」「まほろ駅前多田便利軒」の大森立嗣監督がメガホンをとり、監督の実弟・大森南朋も週刊誌記者・渡辺役で出演。

スタッフ

監督
大森立嗣
プロデューサー
森重晃
原作
吉田修一
脚本
大森立嗣
撮影
大塚亮
美術
黒川通利
録音
吉田憲義
編集
早見亮
音楽
平本正宏
エンディングテーマ(歌)
真木よう子
エンディングテーマ(作詞・作曲)
椎名林檎

キャスト

映画を見た人の感想
 
重い映画である
飽きずに最後まで読めた。途中、女として読み辛く許し難い描写があり気が悪くなったけど、後半は引き込まれた。ラストはどっちなんだ!?
 
とモヤッと感があるけど、きっと繰り返してしまうんだろうと思った。
 
お互いが惹かれ合うのに、知り合うきっかけ、出発点が忌まわしい事件だなんて。これが1対1の暴行事件だと、被害者も加害者の気持ちもその後も力関係も全く別の物になるのだろうけど、複数の中の1人と被害者、その後の時間の長さと生活を描いたことで辛うじて理解できる範囲に収まっている。
 
許したい女と、許されたくない男の悲しいお話しである。
 
現実的にはレイプした男とレイプされた女が暮らしていけるのかと言う疑問がわく。
 
 どこに救いを求めていいのかわからない。彼女が消えることが彼を許すことであり…だけど、歪んでいるとはいえ、やっと届きそうな幸せは手放さねばならなかった、悲しい選択。結局は、誰も許し許されず、鉛のような重さを胸に抱えて生きなければならない。それでも、彼女には『生きていて良かった』と思える日が来ることを願ってしまう。
 
 

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