■今は砂塵となった記憶と記録

 

前回はいくつか読み物をして、夢の形をぼんやり縁取っていました。

趣味的に調べていたら私はここで止めているところですが、高いお金を払った大学院、単位が取れないと水の泡です。一応ちゃんとした論文を書くので、お作法に則って先行研究をみっちりやらないといけません。ここから鬼のように文献・追加書籍と格闘する日々が始まりました。

 

参考までに、論文を書くために参考にした先行研究を記しておきます。理論名であって書籍名ではないのですがあしからず…(コメントあったら覚えている限りで返信します)

 

・フロイト・ユング「夢判断」

・ホール「プロティアン・キャリア」

・ヴィゴツキー「遊びの理論」

・ロジャース「理想自己概念」

・レズネフスキー「コーリング」

・マズロー「欲求階層論」

・クランボルツ「計画的偶発性理論」

・エリクソン「発達段階説」

・チクセントミハイ「フロー理論」

・セリグマン「ウェルビーイング理論」

・日本のキャリア教育の歴史いくつか

・行動遺伝学の書籍いくつか

 

あの時は血走った目でこれらを読み漁り(なんたって猛スピードで書き進めないといけないので)、ある程度は自分の中に理論を取り込めていたと思っていましたが、あれから5年以上経ち、記憶はすべて砂となって吹き飛んでしまいました…が、これらを通して私なりに分かったことはしっかりメモしてありました(よかった~)。

 

当時の私は最終的に、夢の代表的な種類を6つ定義しました。「自己完結型の夢(野球選手になりたいのやつ)」で4つ、「相互作用型の夢(野球選手になって社会とwin-winしたいのやつ)」で2つです。興味のある稀有な方向けに当時整理した画像を貼っておきますね。

 

 

図の中身を物語的にいうと、まず子供のころ無邪気に「プリンセスになりたい!」とか憧れる夢の段階があります。次に思春期になってくると、「人からモテてぇ」とか「強い自分になりたい…」とか承認系の夢がでてきます。次に社会と更に関わるようになると、「自分らしさを確立したい」という、少々ややこい状態の夢が出てきます。ここはアイデンティティの理論が絡んでくるので、後ほどまた説明しますね。ここまでが自己完結型の夢4つです。

 

そこを通り過ぎると、「自分らしさを保ちつつ、社会にこんな価値を還元したい(野球で活躍しつつ皆を笑顔にしたいとか)」という価値夢に向かい、最後は「自分らしさと社会の価値を両立する状態を、永遠に追求したい」という果てない夢に行きつきます。この2つが相互作用型の夢です。

 

上で書いたものは、あくまで「一般的には人生のこの辺で起きがち」という話で、個人個人に当てはめた場合に必ずこのプロセスを辿るわけではありません。全員最後まで行きつかないといけないわけではありませんし、先に進むほど偉いとかでもありません。あとあんまり平和な社会だと意識されませんが、「まずは腹いっぱいご飯が食べたい」とか「安全な寝床で寝たい」とか、マズローの欲求5段階説の下位にあたる夢も、状況次第で当然出てくると思われます。のであくまで素人が短時間で調べた中で作った、夢のプロセスのラフスケッチと思ってもらうぐらいがいいと思います。これを読んでいるあなたの夢の状態は今どこでしょう?

 

ちなみにこの研究をしていた当時、私の段階は「自己確立の夢」でした。「将来仕事において成し遂げたい明確な目標や、就きたい職種がないといけない(そんなことはないが、当時は天職ではないと不幸ぐらいに思っていた)のに、それがわかんない!どうそこにたどり着けばいいのかもわかんない!」という迷いがあった私は、つまり「私が納得して私らしくあれる状態になりたい」という夢を持っていたともいえます。

この特殊な夢の解像度を上げるにはエリクソンの「発達段階説」の説明が必要なのですが、長くなるのでそれは次回に回します。

 

もう一つ先行研究を通じてわかった大事なことは、

 

夢を追うことで人は成長したり、幸福度が上がったりするようだ

 

ということです。これも実感のある人からすれば「そりゃそうじゃん」って話かもしれませんが、野球選手に憧れたから一生懸命部活を頑張れば、体力もコミュ力も付くし、成長を実感できれば更に嬉しいですよね。何かに夢中になっている時間が多いと、人生の充実度も上がります。当時の私は「夢は人を動かすための呼び水になるのだ」と解釈しました。この時点で、「夢アンチだったけど、まぁ冷静に見て良い効果もあるのか…うむぅ…」とまだまだ斜に構えた姿勢が直らない私です。

 

まだまだ研究は続きますが、続きは次回。