皆さん こんにちは 呉羽です。

     ある日突然、クレアチンの値が3.44に上昇し、
 
     慢性腎不全と診断されて2年半が経過しました。
 
     以来、塩分制限の食事療法を中心に
 
     クレアチニンとの戦いを続けています。
  

    腎臓は生命に関わる大切な臓器
 
      五臓六腑(ごぞうろっぷ)とは体の内臓のこと、
 
      その中でも、肝心かなめ、または、肝腎かなめ、と言われるように
 
      心臓とは肺と腎臓は、生命に直接関わる大切な臓器です。
 
      腎臓も心臓や肺と同じように、その機能が停止すると
 
      死に至ります。

            本来腎臓は、体内で不用になった老廃物などを体外に捨てたり、
 
      必要なものでも多すぎたり少なすぎたりしないように調節する仕事をしています。
 
      腎臓のこの本来の働きができなくなると、
           
           有害物質が血液中に溜まったり、
 
      体内のいろいろな物質の過不足が起こります。
 
      この状態を腎不全と言います。

    急性腎不全と慢性腎不全
 
      腎不全には「急性腎不全」と「慢性腎不全」があります。
 
      「急性腎不全」は腎臓自体に突然の異常が発生したり、
 
       それ以外の理由で腎臓に血液が流れなくなって起こるなど、
 
       起こり方も急性で治り方も早く、「死ぬか治るか」という
 
       両極端の特徴があります。

       一方、「慢性腎不全」は、生活習慣や糖尿病などの他の病気が原因で
 
       腎臓の機能がゆっくりと低下していく状態を言います。
 
       腎機能がかなり低下した状態でも自覚症状がなく、
 
       従って、発見されにくいのが特徴で、
 
       発見されると同時に、人工透析を受ける例も少なくありません。

    クレアチニン値は下がらない!
             
       慢性腎不全は、血液検査の結果、
 
      クレアチニンの値が標準を上回ることで発見されます。
 
      基準値は、男性0.5mg/dl~1.1mg/dl
                      女性0.4mg/dl~0.8mg/dl
 
       クレアチニンという物質は、体内で常に一定の量しか産生されず、
 
       しかも腎臓からしか排出されません。
 
       腎機能が低下すると、尿中に排出されないクレアチニンが血液中に増え、
 
       血中濃度が異常に高くなり、腎機能低下の指標となります。
 
       クレアチニン値が8以上になると人工透析を受ける状態になります。
 
       いったん悪くなった腎臓は良くはならない、元に戻らない、ことから
 
       クレアチンの値は下がらないと言われています。
 
       いかにして、上昇スピードを抑えることができるか、
 
       今の状態を維持できるかが、慢性腎不全の治療の目標となります。

    食事療法が最善策

             慢性腎不全の治療法は一にも食事療法二にも食事療法です。
 
       腎機能を回復させる薬はありません。 
          
       腎臓に負担をかけない食事を続けることによって
 
       腎機能の現状維持を実現するのが最善の治療法です。
   
    食事療法3つのポイント
 
      1.塩分制限
         塩分を取り過ぎると血中濃度を薄めるために血液量が増え、
         血圧が上昇し腎臓に負担がかかる。
         塩分制限による血圧管理が第1のポイントです。
 
      2.タンパク制限
         タンパク質は体力を維持する重要な栄養素ですが、
         その老廃物が増えると腎臓に負担がかかります。
         タンパク質は摂取の程度が重要、摂り過ぎに注意です。
         病状の段階によって異なりますが、
         肉や魚など上質のタンパク質でも1日に30g~50gには
         抑えなければなりません。
 
      3.カリウム制限
         カリウムは生命活動の維持調節に重要な役割を持っていますが、            
         腎臓の機能が弱ると、カリウムの排泄が滞り血液中に溜まってしまいます。
         高カリウム血症の状態になると、不整脈や心停止など
         生命に危険を及ぼします。
         カリウム濃度が高くならないように、
         食事から摂取するカリウムの量を制限することも重要です。

    「料理は栄養と味、おいしい料理をいただきながら病気も治す。」
      
       私は、慢性腎不全と診断されてから2年間、食事療法を実践しています。

       この食事療法の成果は、3ヶ月ごとの血液検査の結果に表れます。
 
      <血液検査の推移>              
                 H27.6 H27.8 H27.11 H28.2 H28.5 H28.9 H28.12 H29.3 H29.6 H29.9
       クレアチニン   3.44  2.87  2.77   2.77  3.01  3.15  3.04  2.97  3.06  3.19
       尿素窒素     53   50.6  44.3   47.3  47.7  40.6  43.2  39.6  39.2  43.1
       尿酸        8.1   8.3   6.9    7.2   7.4  7.6   7.2   7.4   7.1  7.6
      
 
       クレアチニンの値はなかなか改善しません。正直言って不満な結果です。
               
       しかし、腎臓専門医や栄養士さんは
 
       「これを維持することが大事」と一応の評価です。    

       この挑戦の過程から得た知識や経験をもとに下記のマニュアルを作成しました。
 
       同じ悩みを持たれる皆さん、
 
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    「簡単にわかる腎臓食事療法マニュアル」
 
        第1章  慢性腎臓病の恐怖~人口透析回避へ
           1.クレアチニンとは?
           2.知らない間に進行する完成腎臓病
           3.eGFR(推定糸球体濾過量)による重症度の把握
           4.人口透析は避けたい未来
        第2章  塩分制限の食事療法
           1.塩分と腎臓
           2.我が家の簡略減塩食事法
         第3章  タンパク質制限の食事療法
           1.タンパク質の取り過ぎは要注意!
           2.タンパク質制限とエネルギー制限    
         第4章  カリウムとリン
           1.カリウム制限について
           2.リン制限について 

       ご希望の方は、下記をクリックしてください。
        PDFファイルでお届けします。
 
 
 
     では、ごきげんよう!
     引き続き、腎臓病克服のための食事療法に挑戦してまいります。
 
                           呉羽 知人